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NVIDIA好決算でも日経平均は伸び悩み、グロース株に資金向かう――8月27日の日本株

半導体株と主要指数の明暗が分かれた東京株式市場を表すイメージ。

NVIDIA好決算でも日経平均は伸び悩み、グロース株に資金向かう――8月27日の日本株

8月27日の東京株式市場は、米NVIDIAの好決算を受けて日経平均が一時6万6,954円まで上昇したものの、買いは続かなかった。利益確定売りで前日終値を下回る場面があり、日経225先物は6万6,150円で日中取引を終えた。

一方、TOPIXは相対的に底堅く、東証グロース市場250指数も前引け時点で1.85%高。大型半導体株への期待だけで全面高になる相場ではなく、指数ごとの強弱が分かれた一日だった。

  • 日経平均:高寄り後に失速し、前引けは6万6,164円19銭
  • TOPIX:前引けは4,114.70ポイントと小幅高
  • グロース250:前引けは795.63ポイント、1.85%高
  • ドル円:大引け後は1ドル=159円30銭台
  • 次回の焦点:米経済指標、米長期金利、半導体株の利益確定売り

※指数の終値、東証プライムの売買代金・騰落数は、16時時点で参照先の公式日報に未掲載だったため、確認できた前引け値と大引け後の先物清算値を明記しています。

目次

高寄り後に失速、朝の期待を維持できず

朝方は半導体関連株を中心に買いが先行した。

日経平均は前日比513円62銭高の6万6,775円78銭で始まり、9時6分には6万6,954円69銭まで上昇。NVIDIAが発表した2026年5~7月期決算が市場予想を上回り、AI需要への警戒がいったん和らいだことが追い風になった。

しかし、その後は流れが反転した。日経平均は前引けに6万6,164円19銭まで押し戻され、寄り付きから611円59銭下落。前場の安値圏では前日比500円近く下げる場面もあった。

この値動きが示したのは、好決算を受けた新規の買いより、イベント通過後の利益確定売りが強かったことだ。NVIDIA決算を待っていた投資家にとって、発表は買い材料であると同時に持ち高を減らす機会にもなった。

主要指標の確認値

  • 日経平均:6万6,164円19銭、前日比97円97銭安(前引け)
  • TOPIX:4,114.70ポイント、同3.68ポイント高(前引け)
  • 東証グロース市場250指数:795.63ポイント、同14.48ポイント高(前引け)
  • 東証プライム売買代金:4兆2,745億円(前場概算)
  • 東証プライム騰落数:値上がり650、値下がり841、変わらず64(前引け)
  • 日経225先物:6万6,150円、前日清算値比260円安(日中清算値)
  • TOPIX先物:4,117.5ポイント、同3ポイント安(日中清算値)
  • グロース250先物:793ポイント、同17ポイント高(日中清算値)

現物市場の全体像を見る際は、日経平均だけで弱気と判断しない方がよい。前引け時点では値下がり銘柄が過半数だった一方、TOPIXはプラスを保ち、グロース250は大幅高だったからだ。

半導体株の中でも明暗、グロース株はしっかり

物色の中心は半導体と電子部品だったが、関連銘柄が一方向に動いたわけではない。

キオクシアホールディングス、イビデン、東京エレクトロン、フジクラなどには買いが入った。一方、アドバンテスト、ディスコ、ソフトバンクグループなどは軟調となり、値がさ株の下落が日経平均を押し下げた。

寄り付き時点の業種別では、次の分野が上位に並んだ。

  • 上昇側:鉱業、ガラス・土石製品、石油・石炭製品、機械、電気機器
  • 下落側:サービス、その他製品、海運、陸運、不動産

特に注目したいのはグロース市場だ。東証グロース市場250指数は前引け時点で795.63ポイントまで上昇し、グロース250先物も793ポイントで清算された。大型株が利益確定売りに押されるなか、中小型成長株へ資金が移る動きが確認できた。

ただし、これが持続的な物色になるかはまだ分からない。28日はグロース250が800ポイント台を回復できるか、その過程で売買代金が増えるかをセットで見たい。

円安は支え、金利上昇は上値を抑える

外部環境には強弱両方の材料があった。

円は159円台で推移

大引け後のドル円は1ドル=159円30銭台。円安水準は輸出企業の業績期待を支えやすいが、この日は自動車株を含む外需株が一斉に買われる展開にはならなかった。

日銀の氷見野良三副総裁の発言は、9月の追加利上げに踏み込む内容ではなかった。急速な円高や国内金利上昇を招かなかった点では株式市場の安心材料だが、金融政策の先行きを決める材料としては不足している。

米金利高と米株安が重荷

前日の米国市場では、ダウ平均が113ドル52セント安の5万3,463ドル88セント、ナスダック総合指数が21.10ポイント安の2万6,130.20で終了した。米個人消費支出(PCE)関連データを受けてインフレの粘着性が意識され、米長期金利が上昇した。

金利上昇は、将来利益への期待で買われる半導体・成長株の評価を抑えやすい。NVIDIAの好決算だけでは東京市場の上値を維持できなかった背景として、この金利環境は無視できない。

大引け後の開示は個別対応、市場全体への波及は限定的

27日は決算発表の集中日ではなく、大引け後の開示が日本株全体の方向を直ちに変える状況ではない。

確認できた主な開示には、TOPPANホールディングスによる9月30日基準の1株から2株への株式分割などがある。また、取引時間中にはタムラ製作所が2027年3月期の通期業績予想を修正した。

これらは該当銘柄や関連業種の需給には影響しうるが、日経平均やTOPIXを動かす共通材料とは分けて考える必要がある。28日の寄り付きでは、開示銘柄の値動きが同業他社へ広がるかどうかが確認点になる。

8月28日の注目点――6万6,000円と米金利

次回立会日は、日経平均が6万6,000円近辺で下値を固められるかが最初の焦点になる。

強気シナリオ

  • 日経225先物が6万6,000円台を維持する
  • NVIDIA決算を受けた半導体株の売りが一巡する
  • ドル円が159円前後で安定し、輸出株に買いが広がる
  • グロース250が800ポイントを試し、物色の裾野が広がる

この条件が重なれば、27日朝の高値6万6,954円69銭が再び意識される。ただし、値がさ半導体株だけの上昇なら、指数の見た目ほど地合いは強くない。

弱気シナリオ

  • 米長期金利が一段と上昇する
  • 半導体株でイベント通過後の売りが続く
  • 日経平均が6万6,000円を明確に割り込む
  • TOPIXとグロース250も下落へ転じる

日経平均だけが下がり、TOPIXやグロース250が底堅い間は、資金移動を伴う指数調整と見られる。反対に3指数がそろって下落し、東証プライムの値下がり銘柄が増えるなら、地合い悪化への警戒が必要だ。

28日に見るべきなのは、日経平均の上げ下げだけではない。 6万6,000円の攻防、米長期金利、ドル円、半導体株の売り一巡、グロース250の800ポイント接近。この5点を並べると、買いが市場全体へ広がっているのか、短期資金が移動しているだけなのかを判別しやすい。

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