日経平均は273円高、グロース株にも買い広がる 8月28日の日本株と次回の焦点
8月28日の東京株式市場は反発しました。日経平均株価は前日比273円58銭高の6万6405円56銭、TOPIXは29.49ポイント高の4146.71で終了。米ハイテク株高を受けて半導体関連やサービス株が買われ、東証グロース市場250指数も大幅に続伸しました。
ただし、日経平均は前場に6万6800円台まで上昇した後、伸び悩みました。買いの裾野は広がったものの、週末の海外イベントを前に上値を追い切れなかったのが、この日の核心です。
- 日経平均は反発したが、前場高値からは上げ幅を縮小
- TOPIXは7日続伸し、プライム市場では値上がり銘柄が過半を占めた
- グロース250は大型指数を上回る上昇率となり、中小型成長株にも資金が向かった
- 次回8月31日は、ジャクソンホール会議でのFRB議長講演後の米金利・為替が焦点
主要指数はそろって上昇
以下は8月28日15時30分の大引け時点を中心に整理した数値です。
- 日経平均株価:6万6405円56銭(前日比273円58銭高、0.41%高)
- TOPIX:4146.71(29.49ポイント高、0.72%高)
- 東証グロース市場250指数:816.57(18.61ポイント高、2.33%高)
- 東証プライム売買高:21億7795万株
- 東証プライム売買代金:8兆1223億円
- プライム市場の騰落:値上がり56.1%、値下がり40.5%
日経平均よりTOPIXの上昇率が大きく、グロース250はさらに強い動きでした。値がさ株だけで指数を押し上げた相場ではなく、プライム市場の幅広い銘柄や新興株にも買いが及んだことを示します。
一方、日経平均は前場に一時6万6800円台へ上昇したものの、大引けでは6万6400円台まで押し戻されました。8兆円を超える売買代金を伴った反発は弱くありませんが、高値圏では利益確定売りも出ています。
半導体とサービス株が支え、電線株には売り
相場を支えたのは、前日の米国市場で強かったハイテク・ソフトウエア関連を引き継ぐ買いでした。
上昇側で目立った動き
アドバンテストや東京エレクトロンなど半導体関連の一角が上昇。リクルートホールディングス、ソニーグループ、任天堂などにも買いが入りました。
業種別ではサービス業、海運業などが上昇しました。個別材料を持つ銘柄だけでなく、景気敏感株、内需株、成長株へ資金が分散した点は、TOPIXの底堅さと整合します。
グロース市場では、宇宙・ドローン関連や主力成長株が買われました。東証グロース市場250指数が2%を超えて上昇したことは、投資家が大型株だけでなく、値動きの大きい中小型株にもリスクを取ったことを意味します。
下落側には濃淡も
半導体・AI関連が全面高だったわけではありません。キオクシアホールディングス、ソフトバンクグループ、ソシオネクストは下落し、フジクラ、住友電気工業、古河電気工業など電線株にも売りが出ました。
非鉄金属やガラス・土石製品も弱く、前日まで買われた銘柄への利益確定が続いています。AI関連という大きなくくりより、決算評価や株価位置による選別が強まった一日でした。
米国株高が追い風、円安と金利は週明けの変動要因
27日の米国市場では、ダウ平均が105.56ドル高の5万3569.44ドル、ナスダック総合指数が411.15ポイント高の2万6541.35で終了しました。エヌビディアの決算が評価され、半導体株が上昇。セールスフォースの決算を受けてソフトウエア株も買われました。
この流れが28日の東京市場を支えました。ただ、東京時間午後のドル円相場は1ドル=159円台半ばまで円安方向に動いています。円安は輸出企業の採算を支えやすい半面、輸入コストや国内金利への警戒を強める材料にもなります。
米長期金利も強含んでおり、週末にはジャクソンホール会議でウォーシュFRB議長の講演が予定されています。講演で利下げに慎重な姿勢が示されれば、米金利上昇とドル高・円安が進み、高PERの成長株には逆風となる可能性があります。
反対に、インフレ鈍化や利下げ余地を意識させる内容なら、米ハイテク株とグロース株への買いが続きやすくなります。
大引け後は個別開示を週明け材料として確認
8月28日大引け後の決算や適時開示は、東京市場の当日終値には織り込まれていません。週明けの寄り付き前には、TDnetの適時開示情報で次の項目を確認したいところです。
- 通期業績予想や配当予想の変更
- 自社株買い、株式売り出し、持ち合い株の売却
- 大型契約、資本提携、事業再編
- 月曜朝までに追加された海外子会社関連の開示
個別開示が指数全体を動かすとは限りません。ただし、半導体、金融、商社など時価総額の大きい企業に材料が出た場合は、日経平均やTOPIXの寄り付きにも影響します。
8月31日の注目点と強弱シナリオ
次回立会日は8月31日です。最初に見るべきなのは、金曜夜の米国市場とジャクソンホール講演を通過した後の米金利、ドル円、日経平均先物です。
強気シナリオ
- 米長期金利が落ち着き、ナスダックや半導体株が堅調に終わる
- ドル円が急変せず、1ドル=159円前後で安定する
- 日経平均先物が現物終値を上回って推移する
- グロース250が800台を維持し、中小型株への買いが続く
この組み合わせなら、日経平均は8月28日の高値圏である6万6800円台を再び試す余地があります。ただし、6万7000円接近では利益確定売りの強さを確認する必要があります。
弱気シナリオ
- FRB議長講演を受けて米長期金利が上昇する
- 米ハイテク株が下落し、半導体関連の買いが途切れる
- ドル円が短時間で大きく変動する
- 日経平均が6万6000円を割り込み、TOPIXも上昇基調を崩す
この場合、28日に上昇した半導体、サービス、グロース株には利益確定売りが出やすくなります。電線や非鉄金属など、すでに弱さが見えたセクターへ売りが広がるかも確認点です。
週明けは指数の始値だけで判断せず、日経平均が6万6000円を保てるか、TOPIXの7日続伸後も値上がり銘柄が過半を維持できるか、グロース250が800台に定着するかを並べて見ると、地合いをつかみやすくなります。
※本記事は市場情報の整理を目的としたもので、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
