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日経平均2203円高も、TOPIXは0.57%高どまり 半導体主導の「指数だけ強い日」と次回の焦点

半導体関連の上昇が目立つ株価ボードのイメージ

日経平均2203円高、TOPIXは0.57%高 半導体への「集中買い」が際立った10月1日

10月1日の東京市場で、日経平均株価は前日比2203円00銭高(+3.30%)の6万8956円72銭と大きく続伸しました。日本経済新聞によると、終値はおよそ6週間ぶりの高い水準です。

ただ、上昇は一部の銘柄に偏っていました。TOPIXの上昇率は0.57%にとどまり、プライム市場の値上がり銘柄と値下がり銘柄はほぼ半々です。米マイクロン・テクノロジーの好決算をきっかけに、アドバンテストや東京エレクトロンなど値がさの半導体株に買いが集まり、日経平均だけが大きく押し上げられた一日でした。

2日の立会日は、この半導体への集中買いが続くのか、それとも日本時間2日夜の米雇用統計を前に利益確定売りが出るのかが最大の焦点です。

この記事の要点

  • 日経平均は2203円高の6万8956円。アドバンテストと東エレクの2銘柄だけで1000円超を押し上げた
  • TOPIXは0.57%高どまり。値上がり48.3%、値下がり48.1%で、相場全体の地合いは「中立」に近い
  • 日銀短観は大企業製造業がプラス24で6四半期連続の改善。ただし市場予想(プラス25)はわずかに下回った
  • 2日は米ISM製造業景況指数を受けた半導体株の反応と、夜の米雇用統計を前にした持ち高調整に注目

目次

主要指標:日経平均とTOPIXの差が大きく広がる

まずは数字から確認します(いずれも10月1日大引け時点)。

指標終値・数値前日比
日経平均株価68,956.72円+2,203.00円(+3.30%)
TOPIX4,131.98+23.33(+0.57%)
JPXプライム1501,741.15+14.28(+0.83%)
東証グロース市場250指数小幅続伸—
プライム売買代金約8兆7228億円—
プライム売買高26億4961万株—
値上がり/値下がり比率48.3%/48.1%—

「指数の上げ」と「市場の体感」がずれた

日経平均の上昇率3.30%に対し、TOPIXは0.57%。差は約5.8倍です。

日経平均は株価の高い銘柄の影響を受けやすい構造で、アドバンテストや東京エレクトロンが大きく上がると指数全体が持ち上がります。一方、時価総額で広く市場をとらえるTOPIXは、銀行や保険の下げに相殺されました。

値上がりと値下がりの銘柄数がほぼ同じだったことを踏まえると、プライム市場全体の地合いは「強い」というより「半導体だけが強い」と見るのが実態に近いでしょう。

前場から後場にかけて上げ幅を拡大

午前の終値は1602円高の6万8355円でした。後場もAI・半導体関連への買いが途切れず、大引けにかけて上げ幅は2200円まで広がっています。

売買代金は約8兆7000億円。期末の持ち高調整が重なって9兆円を超えた前日の9月30日からは減ったものの、高水準を保っています。

グロース市場は小幅続伸

東証グロース市場250指数は小幅続伸でした。主力の半導体株に資金が向かうなか、新興株は個別材料で動く展開です。

  • NPCは業績予想で営業利益を上方修正し、大幅続伸
  • インテグループは好調な第1四半期決算を発表したものの、大幅反落
  • グロース市場からスタンダード市場への市場変更が承認されたメドレックは横ばい

決算内容と株価の反応が素直に結びつかない銘柄もあり、新興市場では方向感が定まりきっていません。


セクターと主導株:電機・精密が上げ、銀行・保険・石油が下げ

業種別では、半導体関連を多く含む業種が上昇し、金利や原油に左右されやすい業種が下落しました。

上昇が目立った業種

  • 電気機器
  • 精密機器
  • 情報・通信業

下落が目立った業種

  • 石油・石炭製品
  • 銀行業
  • 保険業

半導体株への買いはマイクロンの決算が起点

日本経済新聞によると、米メモリー大手マイクロン・テクノロジーの決算と業績見通しが投資家心理を明るくしました。台湾の加権指数も1週間ぶりの高値をつけ、アジアの半導体株全体に買いが波及しています。

東京市場では、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、キオクシアホールディングスなどに買いが集まりました。アドバンテストと東エレクの2銘柄だけで、日経平均を1000円以上押し上げています。

このほか値上がりが目立った銘柄には、村田製作所、HOYA、セコムがありました。

バリュー株からは資金が流出

逆に、東京海上ホールディングス、大塚ホールディングス、中外製薬などは値を下げました。財経新聞は、バリュー株が売られ、その資金が高値圏の銘柄に向かったと伝えています。

前日に年度上期末を通過したばかりで、上期中に買われた銘柄から半導体株へ資金を移す動きが出た可能性があります。ただ、この点は2日以降の業種別の動きを見ないと判断できません。


外部環境:米インフレ指標の鈍化、短観、円安が下支え

上昇の主因は海外発の半導体材料でしたが、マクロ環境も株価を後押ししました。

米国:PCEの鈍化で利上げ観測が後退

9月30日の米国市場では、8月の米PCE(個人消費支出)物価指数が市場予想を下回りました。10月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げ観測が後退し、ナスダック指数の上昇につながっています。

一方で、原油高を背景に米長期金利はその後再び上昇しました。インフレへの警戒が完全に消えたわけではありません。

日銀短観:6四半期連続の改善も予想にはわずかに届かず

1日朝に公表された日銀短観(9月調査)は、次のとおりでした。

  • 大企業製造業の業況判断DI:プラス24(市場予想プラス25)
  • 大企業非製造業の業況判断DI:プラス35(市場予想プラス36)

大企業製造業は6四半期連続で改善し、企業業績の先行きの明るさが改めて意識されました。ただ、製造業・非製造業ともに予想を1ポイント下回っており、日銀の早期利上げを強く後押しする内容とまでは言えません。

ここがポイント: 短観は「改善は続いているが、予想ほどではない」という結果でした。株式市場にとっては、企業業績への安心感と、急な利上げへの警戒の後退が同時に届いた形です。

為替・金利:ドル円は158円台前半まで円安

ドル円は東京時間の午前、米金利の上昇を受けて157円35銭から158円22銭まで円安・ドル高が進みました。輸出株にとっては追い風です。

国内の長期金利は9月30日夕方時点で3.050%と、高い水準にあります。銀行株が売られたことは、金利上昇を見込んだ買いがいったん止まったことを示しています。

国内の弱材料:鉱工業生産は予想に反して減少

前日に公表された8月の鉱工業生産は前月比1.7%減で、市場予想に反してマイナスでした。株価の強さと実体経済の統計の間にずれがある点は、引き続き気をつけたい材料です。


大引け後〜海外時間のイベント

2日の立会日に直接効いてくるのは、次の海外イベントです。

  • 米ISM製造業景況指数(1日夜):米国の製造業の強さを測る指標。半導体株の地合いと米金利の両方に影響します
  • 米国株の動き(1日夜):マイクロン決算を受けた半導体株の上昇が米国でも続くかどうか
  • 原油相場:サウジアラビアのパイプライン復旧や、米国とイランの協議の行方で価格が大きく動く可能性があります

確認できた範囲では、1日の大引け後に指数全体を動かすほどの決算や適時開示は出ていません。2日の東京市場は、国内の個別材料より、夜の間の米国市場の結果に左右されやすい状況です。


2日の立会日に向けた注目点とシナリオ

2日の最大のポイントは、1日の半導体株への集中買いが続くか、それとも米雇用統計を前に巻き戻されるかです。

米9月雇用統計は日本時間2日21時30分に発表されます。東京市場の取引が終わったあとなので、2日の東京市場では発表を前にした持ち高調整が出やすくなります。市場予想は非農業部門雇用者数が前月比10万人増、失業率4.1%です。

強気シナリオ

  • 米国で半導体株の上昇が続き、ISMも景気の底堅さを示す
  • ドル円が158円台を保ち、輸出株を支える
  • 日経平均が6万9000円台に乗せ、TOPIXも追いかけて上がる

この場合は、上昇が電機・精密以外の業種に広がるかどうかが、相場の強さを判断する材料になります。

弱気シナリオ

  • 1日に急伸した値がさの半導体株に利益確定売りが出る
  • 米長期金利が上昇し、ハイテク株の割高感が意識される
  • 雇用統計を前に、海外投資家が持ち高を減らす

1日に日経平均を押し上げた銘柄が限られているだけに、同じ銘柄が下げれば指数の下げ幅も大きくなりやすい点には注意が必要です。

2日に確認したいポイント

  • 日経平均とTOPIXの差:TOPIXが追いかけて上がるか、日経平均だけが下がるか
  • 値上がり・値下がり銘柄数:1日の「ほぼ半々」から、どちらに傾くか
  • アドバンテスト・東京エレクトロンの寄り付き:米半導体株の動きを受けた最初の反応
  • 銀行・保険株:1日の下げが続くか、金利動向を受けて戻すか
  • ドル円の158円台:円安が続くか、雇用統計を前に円が買い戻されるか
  • グロース市場250指数:新興株に資金が戻るかどうか

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