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2026年3月19日時点の日本株市場展望 次の現物市場は3月23日、注目5銘柄を買い・中立で整理

2026年3月19日時点の日本株市場展望 次の現物市場は3月23日、注目5銘柄を買い・中立で整理

市場評価: ★★★☆☆(中立寄り、押し目は選別買い)
ひと言結論: 2026年3月19日の日本株は、原油急騰と世界株安で短期は荒れやすい一方、エネルギー・銀行・輸出主力・ディフェンシブ通信には業績面の支えが残っています。3月20日(金)は春分の日で東証現物は休場のため、次の現物売買は2026年3月23日(月)です。

本稿の株価、PER、PBR、ROEは主に2026年3月19日終値ベースで確認し、業績数値は各社の最新IR資料を優先しました。星評価は投資助言ではなく、現時点の材料整理です。

目次

まず市場全体をどう見るか

事実

  • 3月19日の世界市場は、中東情勢の緊迫化を受けてリスクオフが優勢でした。AP通信によると、Brent原油は一時119ドル台を付け、その後も112.70ドルで推移し、世界の株式市場は下落しました。
  • 同じ報道では、日本や韓国、ドイツ、英国の株式市場が2.5%以上下落したと整理されています。
  • 米国では3月18日のFOMC後、MarketWatch集計でS&P500が6,624.70、ダウ工業株30種平均が46,225.15まで下落しました。金利据え置きでも、原油高によるインフレ再燃懸念が重しになっています。
  • 日本では、FTが3月19日付で、日銀が政策金利を0.75%で据え置いたと報じました。エネルギー価格上昇と海外情勢を踏まえ、利上げを急がなかった形です。
  • JPXによると、2026年3月20日(金)は春分の日で現物市場は休場です。

解釈

  • 短期では、原油高は日本全体には逆風です。日本は資源輸入国なので、電力、化学、運輸、内需消費にはコスト圧力がかかりやすくなります。
  • 一方で、原油・LNG高の恩恵を受けやすい資源株、金利正常化の流れが残る銀行株、円安耐性のある輸出株は相対的に選別されやすい地合いです。
  • 祝日前後で売買代金が偏りやすく、次の現物市場である3月23日は、海外市況の変化をまとめて織り込む動きになりやすい点に注意が必要です。

見通し

  • 短期: 原油、米長期金利、ドル円次第で上下に振れやすい相場。
  • 中期: 日本企業の増益基調と自社株買い、配当強化は支え。全面強気より、業種選別が有効。

注目5銘柄の結論一覧

銘柄株価・指標星評価判断要点
INPEX(1605)4,700円 / PER 13.91倍 / PBR 1.09倍 / ROE 8.46%★★★★☆買い原油高の恩恵が最も分かりやすい。配当と買い戻しも厚い。
三菱UFJ FG(8306)2,686円 / PER 23.24倍 / PBR 1.33倍 / ROE 6.11%★★★★☆買い金利正常化と株主還元が追い風。押し目候補。
トヨタ自動車(7203)3,325円 / PER 12.01倍 / PBR 1.11倍 / ROE 10.03%★★★★☆押し目買い円安と販売力は強いが、関税と原材料高には注意。
三菱商事(8058)5,397円 / PER 30.37倍 / PBR 2.13倍 / ROE 8.53%★★★☆☆中立資源・LNGは追い風だが、株価上昇後で割安感は薄い。
NTT(9432)158.60円 / PER 12.14倍 / PBR 1.29倍 / ROE 10.72%★★★☆☆買い地合い悪化時の受け皿候補。大型通信の安定感がある。

個別銘柄の見方

1. INPEX(1605): 原油高局面の本命

評価: ★★★★☆ / 買い

事実 – 3月19日終値ベースで4,700円PER 13.91倍、PBR 1.09倍、ROE 8.46%。 – 直近12カ月の売上高は2.01兆円、純利益は3,938億円。 – 年間配当は108円、配当利回りは2.31%、買い戻し込みの株主還元余地も大きいです。 – 会社計画では2026年12月期は、売上高1兆8,930億円、営業利益9,570億円、親会社株主帰属利益3,300億円を見込んでいます。

解釈 – 会社計画の前提はBrent 63ドル、1ドル151円です。足元の原油水準はこの前提を大きく上回っており、原油高が長引けば上振れ余地があります。 – エネルギー安全保障が意識される局面では、業績だけでなく需給面でも買われやすい銘柄です。

弱気材料 – 原油価格は地政学要因で乱高下しやすく、和平進展なら逆回転が速いです。 – 会社計画自体は減収減益見通しで、楽観一辺倒ではありません。

今後の見方 – 次の現物市場で原油高が続くなら、短期は最有力候補です。 – 反対に、原油が急反落した場合は利益確定売りも出やすいので、追いかけ買いより分割で見たい銘柄です。

2. 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306): 金利正常化の受け皿

評価: ★★★★☆ / 買い

事実 – 3月19日終値ベースで2,686円PER 23.24倍、PBR 1.33倍、ROE 6.11%。 – 直近12カ月の売上高は5.85兆円、純利益は1.33兆円。 – 年間配当は74円で、利回りは2.71%。買い戻し利回りは2.22%です。 – 2025年4-12月期の親会社株主帰属利益は1兆8,135億円で前年同期比3.7%増。 – 通期目標は2.1兆円で据え置いています。 – 2025年11月決議の自己株取得は、2026年3月2日付で完了が公表されています。

解釈 – 日銀が3月19日に据え置いても、ゼロ金利復帰ではなく0.75%水準を維持していること自体は、銀行の金利収益環境にとってなお追い風です。 – 配当と自社株買いを合わせた株主還元は相場の下値を支えやすいです。

弱気材料 – 原油高と世界景気減速が同時に進むと、与信費用や市場部門の変動が重くなりやすいです。 – 足元では銀行株全体がボラティリティを抱えやすく、短期は値動きが荒くなる可能性があります。

今後の見方 – 3月23日以降、ドル円が円安方向を保ち、国内金利も高止まりなら買い優勢を見ます。 – 景気悪化シナリオが濃くなる場合は、目先の上値は抑えられやすいです。

3. トヨタ自動車(7203): 地合い悪化でも押し目候補

評価: ★★★★☆ / 押し目買い

事実 – 3月19日終値ベースで3,325円PER 12.01倍、PBR 1.11倍、ROE 10.03%。 – 直近12カ月の売上高は50.45兆円、純利益は3.70兆円。 – 年間配当は95円です。 – 2025年4-12月期の実績は、売上高38兆876億円、営業利益3兆1,967億円、純利益3兆308億円でした。

解釈 – 円安は依然として収益面の支えです。PBRが1倍近辺で、世界的主力企業としては過熱感が比較的限定的です。 – ハイブリッド車の競争力とキャッシュ創出力は引き続き強いと見られます。

弱気材料 – 米通商政策や関税、原材料高、物流費上昇は明確な逆風です。 – 原油高は自動車需要そのものには必ずしもプラスではありません。

今後の見方 – 短期で地合いに連れ安する場面はあり得ますが、ファンダメンタルズで拾いやすい大型株です。 – 3,300円近辺からの反発力、次回決算までの販売動向、米政策リスクを合わせて確認したいです。

4. 三菱商事(8058): 資源高メリットはあるが評価は一段慎重

評価: ★★★☆☆ / 中立

事実 – 3月19日終値ベースで5,397円PER 30.37倍、PBR 2.13倍、ROE 8.53%。 – 直近12カ月の売上高は18.36兆円、純利益は7,312億円。 – 年間配当は110円です。 – 3月19日は前日比5.51%安と下げが大きく、値幅も拡大しました。 – 2025年4-12月期の純利益は6,079億円、調整後連結純利益は5,222億円。 – 1月には米テキサス・ルイジアナのシェール資産取得を発表しており、ガス事業の厚みを増しています。

解釈 – LNG・資源・商社機能の強さは、地政学リスク局面で再評価されやすいです。 – ただし、株価上昇の蓄積が大きく、同じ資源テーマでもINPEXほどの素直な原油連動ではありません。

弱気材料 – PBRとPERは既に軽くはなく、資源価格が落ち着くと評価の切り下げを受けやすいです。 – 非資源事業まで含む総合商社なので、景気減速の影響を広く受けます。

今後の見方 – 資源高継続なら再度買い直される余地はあります。 – ただ、3月19日時点では「新規で強気買い」より押し目確認後の中立が妥当と見ます。

5. NTT(9432): 地合いが悪い時の守りの一手

評価: ★★★☆☆ / 買い

事実 – 3月19日終値ベースで158.60円PER 12.14倍、PBR 1.29倍、ROE 10.72%。 – 直近12カ月の売上高は13.70兆円、純利益は1.00兆円。 – 2026年3月期第3四半期決算は2月5日公表。 – 株価の52週上昇率は6.16%で、他の主力株より値動きは穏やかです。

解釈 – 原油高や世界株安の局面では、通信のディフェンシブ性が見直されやすいです。 – ROEが10%台を維持し、PBRも1倍台前半で極端な割高感はありません。

弱気材料 – 金利上昇局面では高配当・安定株が相対的に見劣りする場面があります。 – 大きな景気敏感テーマ株ではないため、相場急反発時の値幅は限定されやすいです。

今後の見方 – 攻めより守りを重視するなら組み入れやすい銘柄です。 – 次回決算では通信本体の安定性に加え、データセンター、法人、海外ソリューションの伸びを見たいところです。

強気材料と弱気材料を整理

強気材料

  • 日銀は3月19日に据え置いたものの、金利水準はなお正常化後の領域で、銀行収益にはプラス。
  • 円安基調が続けば、輸出主力の採算は支えられやすい。
  • 原油高は日本市場全体には逆風でも、INPEXや商社には相対優位。
  • 自社株買いと増配を続ける大型株が多く、下値を作りやすい。

弱気材料

  • 原油高の長期化は、日本全体では企業コストと家計負担の悪化要因。
  • 米株の下落基調が止まらないと、日本株も祝日明けにまとめて売られやすい。
  • 3月20日が休場のため、3月23日は海外ニュースを一括で織り込む荒い値動きになりやすい。
  • 地政学リスク主導の相場は、ファンダメンタルズが良くても短期で振られやすい。

次に何を確認すべきか

  • 原油価格: Brentが110ドル台を維持するのか、100ドル割れに戻るのか。
  • ドル円: 160円接近なら輸出株には追い風でも、政策対応リスクが高まります。
  • 米株先物と米金利: 3月23日寄り前の日本株方向感に直結します。
  • 日銀後の発言: 据え置き後の追加説明で、利上げ再開時期への思惑が変わる可能性があります。
  • 個別では配当権利取りと自社株買い進捗: 3月末に向けて大型株の需給を左右します。

総括

3月19日時点の日本株は、全面強気に振る局面ではありません。原油高と世界株安で、相場全体はむしろ慎重に見るべきです。

その一方で、INPEX、三菱UFJFG、トヨタの3銘柄は、短期の外部環境が厳しくてもファンダメンタルズで説明しやすく、次の現物市場である3月23日に向けて優先的に見たい候補です。三菱商事は中立、NTTは守りの買いという位置付けが、現時点では最も整理しやすいと考えます。

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