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2026年3月23日の日本株見通し 原油・金利・円安をにらむ有力5銘柄

2026年3月23日の日本株見通し 原油・金利・円安をにらむ有力5銘柄

総合評価: ★★★☆☆☆(3.5/5) ひと言結論: 日本株は押し目買い優勢を見ますが、原油と地政学の振れが大きく、全面強気ではなく「大型の実需・金利恩恵・通信ディフェンシブ」を選ぶ局面です。

2026年3月23日時点の日本市場は、国内金利の正常化、米金融政策の確認、そして中東情勢に伴う原油価格の乱高下が同時に走っています。直近の確認可能な公表資料では、日本銀行は無担保コール翌日物金利を0.75%程度で推移させる方針を示しており、米国では3月17日から18日にFOMC日程が設定されていました。外部環境の不確実性は高い一方、円安水準と国内金利上昇は、銀行や輸出大型株には追い風です。

この記事では、まず本日の日本市場の見方を整理し、その上で今後の判断材料になりやすい5銘柄を絞って確認します。なお、株価やバリュエーションは本文中に確認日時を明記し、事実と見方を分けて記します。

目次

まず押さえたい本日の市場環境

事実

  • 日銀の公表情報では、無担保コール翌日物金利の誘導目標は0.75%前後です。
  • 日銀サイトでは、次回金融政策決定会合の日程として2026年3月18日-19日が示されていました。
  • ロイター配信ベースの3月12日の東京市場では、日経平均は54,452.96円で1.04%安、TOPIXは3,649.85で1.32%安となりました。背景は原油上昇と中東情勢への警戒でした。
  • 同じ報道では、日本は原油の約95%を中東に依存しており、原油高は日本株全体に逆風になりやすい構造です。
  • 3月23日の欧米市場では、中東を巡る緊張の一時後退を受けて米株が反発、原油が急落する場面がありました。
  • 3月上旬のドル円は、確認できるデータでは1ドル=158円前後の円安圏で推移していました。

解釈

  • 日本株全体では、輸出株と銀行株が相対的に強く、内需でも通信のようなキャッシュ創出力の高い銘柄が選ばれやすい地合いです。
  • 一方で、原油高が再燃すると、輸送、素材、電力、消費関連にはコスト圧力がかかります。
  • 高PERの半導体株は中長期の成長期待が強い半面、原油、金利、米ハイテク地合いの悪化で値幅が大きくなりやすいです。

本日の見通し

短期は「イベント通過後の戻り」と「原油ニュースへの再反応」が交錯しやすい局面です。したがって、指数をまとめて追うよりも、

  • 金利上昇メリットが明確な銀行
  • 円安耐性のある輸出大型株
  • 景気減速でも利益を守りやすい通信
  • AI投資の恩恵を受けるが、押し目を待ちたい半導体製造装置

この4本柱で見るのが実務的です。

注目5銘柄の結論一覧

銘柄評価判断株価・指標の要点ひと言
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)★★★★☆買い株価2,654円、PBR1.31倍、ROE6.11%、配当利回り2.49%国内金利上昇の恩恵が最も分かりやすい
トヨタ自動車(7203)★★★★☆買い株価3,428円、PER12.39倍、PBR1.14倍、ROE10.03%、配当利回り2.74%円安と還元は追い風、関税と原材料が重荷
NTT(9432)★★★★☆買い株価155円、PER11.70倍、PBR1.24倍、ROE10.72%、配当利回り3.44%通信ディフェンシブと還元の安定感が強い
東京エレクトロン(8035)★★★☆☆押し目買い株価39,750円、PER36.32倍、PBR9.05倍、ROE26.46%、配当利回り1.50%成長力は最上位だが評価はかなり高い
KDDI(9433)★★★☆☆中立〜押し目買い株価2,612.5円、PER14.75倍、PBR1.85倍、ROE14.23%、配当利回り2.95%守りは強いが、不適切取引調査の不透明感に注意

※株価と指標の確認時点は主に2026年3月12日から13日JST、配当や一部指標は同日時点の公開データを使用しています。

1. 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)

評価: ★★★★☆ 判断: 買い

事実

  • MUFGの2026年3月期3Q資料では、親会社株主帰属利益は1兆8,135億円で、1-3Qとして過去最高とされています。
  • 同資料では、ROE(JPX基準)は11.5%です。
  • 株価指標は、確認時点でPBR1.31倍、配当利回り2.49%です。
  • 3月2日付の会社開示では、自己株式取得の進捗・完了を公表しています。

強気材料

  • 国内金利の上昇は、銀行にとって預貸金利ざやの改善につながりやすいです。
  • 1-3Q利益が高水準で、なおかつ自己株買い完了まで確認できており、利益成長と還元の両輪が見えます。
  • 日本株全体が不安定でも、銀行は「金利正常化」のテーマで物色されやすいです。

弱気材料

  • 景気悪化が進むと、与信費用の増加が利益を圧迫します。
  • 銀行株としては、すでに上昇してきたため、短期的には利益確定売りが出やすい水準です。

見通しと判断

短期は高値波乱を想定しますが、今の日本市場でファンダメンタルズと政策テーマが最もかみ合っている大型株の一つです。買い判断を維持します。

2. トヨタ自動車(7203)

評価: ★★★★☆ 判断: 買い

事実

  • トヨタのFY2026 3Q資料では、1-3Qの売上収益は38兆876億円、営業利益は3兆1,967億円、親会社帰属純利益は3兆309億円でした。
  • 通期会社予想は、売上収益50兆円、親会社帰属純利益3兆5,700億円、年間配当95円です。
  • 同資料では、米国関税の営業利益押し下げ影響を通期で1兆4,500億円と見込んでいます。
  • バリュエーションは、確認時点でPER12.39倍、PBR1.14倍、ROE10.03%、配当利回り2.74%です。

強気材料

  • 円安は引き続き輸出採算に追い風です。
  • PER12倍台、PBR1倍強は、世界的な競争力を持つ大型製造業としてはまだ割高感が強くない水準です。
  • 年間95円配当予想で、還元姿勢も維持されています。

弱気材料

  • 会社自身が示している通り、関税影響が大きいです。
  • 原材料高、物流コスト、地政学リスクは、自動車株全体の利益率を圧迫しやすいです。

見通しと判断

短期はニュースで上下しやすいものの、割高ではない評価と高い事業基盤を考えると、中期では買い優位です。関税ヘッドラインで下げる場面は、むしろ見直し余地があります。

3. NTT(9432)

評価: ★★★★☆ 判断: 買い

事実

  • NTTの2026年3月期1-3Q決算では、営業収益10兆4,210億円、営業利益1兆4,571億円、NTTに帰属する利益9,260億円でした。
  • 一方で2月5日には、通期見通しを下方修正し、営業利益を1兆7,700億円から1兆6,600億円へ引き下げています。
  • 理由として会社は、競争激化による顧客基盤強化コストの増加などを挙げています。
  • 株価指標は、確認時点でPER11.70倍、PBR1.24倍、ROE10.72%、配当利回り3.44%です。
  • 2月18日には自己株式取得の状況・完了も開示しています。

強気材料

  • 通信は景気変動に相対的に強く、守りの大型株として機能しやすいです。
  • 配当利回り3%台半ばは、金利上昇局面でもまだ魅力があります。
  • 自己株買い完了まで確認でき、還元の継続性があります。

弱気材料

  • 通期見通しの下方修正は無視できません。
  • 競争激化で値下げや販促負担が長引くと、利益の伸びは鈍くなります。

見通しと判断

強い成長株ではありませんが、今の相場では下方修正を織り込みつつ、配当と安定収益を買う銘柄として有効です。景気不安が強い局面ほど評価しやすく、買い判断です。

4. 東京エレクトロン(8035)

評価: ★★★☆☆ 判断: 押し目買い

事実

  • 2026年3月期3Q決算では、1-3Qの売上高1兆7,317億円、営業利益4,192億円、親会社株主帰属純利益4,151億円でした。
  • 同時に通期予想を引き上げ、売上高2兆4,100億円、営業利益5,930億円、純利益5,500億円としています。
  • 年間配当予想も533円から601円へ増額しています。
  • ただし株価指標は、確認時点でPER36.32倍、PBR9.05倍、ROE26.46%、配当利回り1.50%です。

強気材料

  • 半導体製造装置の中でも、AI投資の恩恵を受けやすい中核銘柄です。
  • 通期予想と配当予想を引き上げており、業績モメンタムは明確に強いです。
  • ROE26%台は、収益性の高さを裏付けています。

弱気材料

  • 36倍台のPERは、良い業績をかなり織り込んだ水準です。
  • 金利、原油、米ハイテク株の調整が重なると、業績が悪くなくてもバリュエーション圧縮で下げやすいです。

見通しと判断

中長期の有力候補である点は変わりません。ただし今は「無条件の買い」ではなく、押し目待ちの買いが妥当です。高値追いより、地合い悪化時の分割買いが向いています。

5. KDDI(9433)

評価: ★★★☆☆ 判断: 中立〜押し目買い

事実

  • KDDIの2026年3月期上期決算では、営業収益2兆9,632億円、営業利益5,772億円、親会社帰属利益3,777億円でした。
  • 通期計画は、営業収益6兆3,300億円、営業利益1兆1,780億円です。
  • 一方、2026年2月のIRでは、連結子会社の不適切取引疑いに関する調査継続に伴い、3Q決算短信の開示を延期したと説明しています。
  • その一方で、2月にはAIを使った障害原因特定や基地局最適化など、ネットワーク運用効率化のニュースも出ています。
  • 株価指標は、確認時点でPER14.75倍、PBR1.85倍、ROE14.23%、配当利回り2.95%です。

強気材料

  • 通信大手としてキャッシュフローが厚く、景気耐性が高いです。
  • ROE14%台、配当利回り約3%、自己株買いを含む株主還元姿勢は評価できます。
  • AI活用によるネットワーク効率化は、中期のコスト改善余地につながります。

弱気材料

  • 不適切取引に関する調査継続は、業績以外の不確実性です。
  • 通信株としては大きな上振れ余地が見えにくく、爆発力は限定的です。

見通しと判断

ディフェンシブ銘柄としては有力ですが、直近は調査関連の不透明感を考慮したい局面です。積極一辺倒ではなく、下げた場面を拾う押し目買い寄りで見ています。

強気材料と弱気材料をまとめて整理

強気材料

  • 日銀の金利正常化は、銀行株の収益改善期待につながる
  • 円安圏は輸出大型株に追い風
  • 通信株は地政学や景気不安局面で資金の逃避先になりやすい
  • 半導体設備投資の大きな流れはまだ続いている
  • 自己株買いと増配を伴う銘柄が多く、還元面の下支えがある

弱気材料

  • 中東情勢で原油が再上昇すると、日本株全体に逆風
  • 米金利や米ハイテク株の調整が、日本の半導体関連に波及しやすい
  • NTTは通期下方修正、KDDIは調査継続という個別の不安要素がある
  • トヨタは関税、東京エレクトロンは高PERというそれぞれ別のリスクを抱える

今後の注目ポイント

  • 原油価格が再び100ドル超で定着するか
  • ドル円が158円近辺を維持するか、それとも円高に振れるか
  • 日銀会合通過後の国内金利の落ち着きどころ
  • NTTとKDDIの次回決算で、競争コストや調査影響がどこまで見えるか
  • 東京エレクトロンの次回決算で、AI需要が受注にどこまでつながっているか

現時点の実務的な優先順位は、MUFGとトヨタを主力候補、NTTを守り、東京エレクトロンは押し目待ち、KDDIは不透明感を見ながら分散で検討です。指数そのものより、利益の源泉が見えやすい大型株を選ぶほうが、今の相場では判断しやすいと見ます。

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