MENU

日経平均は396円安の続落、配当落ちと原油高・米半導体安が重荷 下げは一時1100円超え、30日は米指標とマイクロン決算前の持ち高調整に注目(9月29日大引け)

株価ボードに下落チャートが映る東京株式市場のイメージ

日経平均は396円安の続落 配当落ちと原油高が重なり、TOPIXは1.7%下落(9月29日大引け)

9月29日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比396円35銭安の6万5481円27銭と続落しました。3月・9月期決算企業の配当権利落ち日に、原油高と米半導体株安が重なったためです。後場には下げ幅が一時1100円を超え、心理的な節目の6万5000円を割り込む場面もありました。

指数によって下げ幅は大きく違います。TOPIXは1.72%安と日経平均(0.60%安)の約3倍下げ、市場全体の弱さが目立ちました。日経平均の下げが小さかったのは、株式分割初日の東京エレクトロンが大きく上昇して指数を支えたためです。

翌30日は半期末の最終売買日です。日本時間10月1日早朝には米マイクロン・テクノロジーの決算が控えており、その前に半導体株を持ち越すかどうかの判断が焦点になります。

この日の要点(9月29日大引け時点)

  • 日経平均は396円安の6万5481円。配当落ちで約380円押し下げられたとの試算があり、実質的な下げは小さい
  • TOPIXは70.87ポイント安の4041.13。ほぼ全業種が下落し、上昇を保ったのは電気機器だけ
  • 背景は米原油先物の上昇(WTIは1バレル93ドル台)と、インフレ懸念による米長期金利の上昇、SOX指数の下落
  • プライム市場の売買代金は概算7兆3224億円。配当落ち日としても商いが膨らんだ

目次

主要指標:日経平均より市場全体の下げが大きい一日

指数ごとの数字を並べると、日経平均とそれ以外の差がよく分かります。

指標(9月29日 大引け)終値前日比
日経平均株価65,481.27円-396.35円(-0.60%)
TOPIX4,041.13-70.87(-1.72%)
東証グロース市場250指数784.74-6.73(-0.85%)
東証REIT指数1,707.73-21.52
プライム売買代金(概算)7兆3224億円
プライム売買高約24億4155万株

値下がり銘柄は8割超

前引け時点で、プライム市場の値下がり銘柄は1329、値上がりは153でした。値下がりが全体の85%を占めた計算です。大引けの騰落数は確認できていませんが、TOPIXの下げ幅を見る限り、後場も売りは幅広く続いたとみられます。

配当落ち分を除けば、日経平均はほぼ横ばい

29日は3月・9月期決算企業の配当権利落ち日でした。配当落ちによる日経平均の押し下げは約380円との試算があり、396円の下げのほとんどを占めます。TOPIXの下げにも配当落ち分が含まれるので、数字の見た目ほど売り込まれたわけではありません。

ただし、値下がり銘柄が8割を超えた事実は変わりません。配当落ちに加えて、外部要因による売りが加わっていました。

取引時間中の値動き

  • 寄り付き:6万5805円で始まり、すぐに続落が鮮明に
  • 前引け:570円62銭安の6万5307円。前場の段階で東証33業種がすべて下落
  • 後場:13時55分時点で945円安まで下げ幅を広げ、下落幅は一時1100円を超えた。6万5000円割れは9月18日以来
  • 大引け:終盤に下げ幅を大きく縮め、396円安で取引を終えた

安値圏から500円以上戻して引けたため、日足チャートでは長い下ヒゲになりました。ただ、終盤の戻りの要因ははっきりしていません。これを押し目買いの強さとみるかどうかは、30日の寄り付きで判断することになります。


セクターと主導株:半導体株で明暗、ソフトバンクGが重荷

この日の構図はシンプルです。多くの業種が売られるなかで、一部の半導体製造装置株だけが逆行高になりました。

下落が目立った業種

  • 石油・石炭製品
  • 証券、商品先物取引
  • 鉄鋼
  • その他金融

石油・石炭製品は原油高の恩恵を受けやすい業種ですが、この日は下落率上位に入りました。高配当銘柄が多い業種は、配当落ち日に下げやすくなります。今回もその影響が出たとみられます。

指数を押し下げた銘柄、支えた銘柄

前引け時点の寄与度では、ソフトバンクグループ1銘柄で日経平均を約109円押し下げました。前日の米市場で英アーム・ホールディングスが急落した流れを受けたものです。アドバンテストも約108円のマイナスで、この2銘柄だけで200円を超えます。ネクソン、イビデン、TDKも下げの要因になりました。

一方、東京エレクトロンは約103円のプラス寄与と、ほぼ単独で下げを打ち消しました。リクルートホールディングスとレーザーテックも上昇し、ディスコも堅調でした。

株式分割で「買いやすい価格」に

29日は東京エレクトロン、キオクシアホールディングス、イビデンなどの株式分割の効力発生日でした。分割で株価が1万円台になり、個人投資家や短期売買の資金が入りやすくなるとの見方が寄り付き前から出ていました。

ただし、結果は銘柄によって分かれました。東京エレクトロンは上昇した一方、イビデンは下落しています。売買代金ではキオクシア、ソフトバンクG、アドバンテストが上位に並び、半導体関連の商いが特に大きくなりました。

グロース市場は下げが限定的

グロース250指数は0.85%安でした。TOPIXより下落率は小さく、配当落ちの影響を受けにくい新興株は相対的に底堅い結果です。ただ、プライム市場の大型株から資金が流れ込んだ形跡もなく、新興株が主役になる相場ではありませんでした。


外部環境:原油高→米金利上昇→半導体安の流れ

東京市場の売りの起点は、前日の海外市場でした。材料は一つの流れとしてつながっています。

  • 原油:ホルムズ海峡をめぐる交渉が難航し、米WTI原油先物は1バレル93ドル台
  • 米金利:原油高がインフレ懸念を呼び、米長期金利が上昇
  • 米国株(28日):NYダウは347.11ドル安の5万1481.51ドル、ナスダック総合指数は248.34ポイント安の2万6820.38、SOX指数は203.69ポイント安の1万2465.24
  • 為替:ドル円は1ドル=157円40銭台とほぼ横ばい。円安による支えも、円高による重荷もほとんど生じなかった
  • アジア株:香港ハンセン指数が反落し、韓国KOSPIの下落も前場の重荷に

シカゴの日経平均先物は6万5785円と、前日の大阪終値を上回っていました。本来なら支えになる材料ですが、配当落ち分と米半導体安に打ち消されました。

注目したいのは、市場関係者の間で「金利上昇が企業業績を悪化させる」という悲観はまだ広がっていないとの見方があることです。今回の売りは、業績見通しの修正よりも、原油と金利の急な動きに反応した持ち高調整の性格が強いといえます。


大引け後の材料と今夜の海外イベント

大引け後の決算や適時開示で、指数全体を動かすほどの大型材料は確認できていません。30日の東京市場を左右するのは、今夜の海外市場です。

今夜(29日)の海外で確認したいこと

  • 米経済指標:米消費者信頼感指数、住宅価格指数
  • 米SOX指数:アームや半導体株の下げが止まるか
  • 原油と米長期金利:WTIが93ドル台から上がるか下がるか。中東情勢の報道にも注意
  • 欧州:ユーロ圏の景況感指数

国内では29日に景気先行・一致指数の発表も予定されていました。

30日の取引終了後に控えるもの

米マイクロン・テクノロジーの6〜8月期決算は、米国時間30日の取引終了後(日本時間10月1日午前5時30分ごろ)に発表されます。30日の東京市場は、この決算を控えた最終日です。キオクシアやアドバンテストなどのメモリー・半導体関連株では、持ち高を減らす売りと、決算を見越した買いが交錯しやすくなります。


30日の注目点:6万5000円を守れるか、6万6000円に届くか

30日は9月の最終売買日で、多くの国内機関投資家にとっては半期末にあたります。ここからは見通しを条件付きで整理します。

意識される価格帯

  • 下値:心理的な節目の6万5000円と、25日移動平均線付近の6万5100円〜6万5300円台。29日はザラ場でこの水準を割り、引けで戻した
  • 上値:6万6000円台には戻りを待つ売りが多いとされ、上値の壁として意識されている

上昇しやすい条件

  • 今夜の米国市場で原油と米長期金利が落ち着き、SOX指数が反発する
  • 29日の終盤の戻りが続き、寄り付きから6万5000円台半ばを保つ
  • 配当落ちが一巡し、半期末の株価を意識した買いや、自社株買いの継続が支えになる

下落しやすい条件

  • 原油がさらに上がり、米金利上昇とハイテク株安が続く
  • マイクロン決算前の持ち高調整で、ソフトバンクGやアドバンテストなど寄与度の大きい銘柄が再び売られる
  • 6万5000円を明確に割り込み、29日の安値(6万4699円)を下回る

指数の差にも注目

29日はTOPIXの下げが日経平均を大きく上回りました。30日は、TOPIXの戻りが日経平均に追いつくかどうかで、配当落ちや一部銘柄の影響を除いた「相場全体の本当の強さ」を確認できます。東京エレクトロン1銘柄に支えられた日経平均だけを見ていると、地合いを読み違えるおそれがあります。


30日に確認したいポイント

  • 夜間の日経平均先物が6万5000円を保っているか
  • 米SOX指数とアーム株の動き、WTI原油の水準
  • 寄り付き後のTOPIXの下落率と値下がり銘柄数(8割を超える状態が続くか)
  • マイクロン決算前のキオクシア、アドバンテスト、東京エレクトロンの売買代金
  • 半期末最終日の大引けで、指数が6万6000円の手前でどこまで戻せるか

本記事は市場全体の動きを整理したもので、特定銘柄の売買を勧めるものではありません。

参照リンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次