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日経平均は続落、TOPIXは9日続伸 金利高で鮮明になった日本株の選別色

日経平均とTOPIXの方向が分かれた東京株式市場を表すイメージ。

日経平均は続落、TOPIXは9日続伸 金利高で鮮明になった日本株の選別色

9月1日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比96円59銭安の6万6215円34銭で続落しました。一方、TOPIXは上昇。指数全体が崩れたのではなく、金利上昇に弱い値がさ株から、資源・電力・鉄鋼などへ資金が移った一日です。

9月2日は、国内外の長期金利と原油価格が引き続き焦点になります。日経平均の戻りを確認するだけでなく、TOPIXの上昇を支えた幅広い買いが続くか、新興株の下落に歯止めがかかるかを見極めたいところです。

  • 日経平均は6万6215円34銭で続落。朝方の700円超安から大きく下げ幅を縮小
  • TOPIXは9日続伸し、プライム市場では値上がり銘柄が値下がり銘柄を上回った
  • 電気・ガス、鉱業、石油・石炭、鉄鋼が上昇を主導
  • 長期金利と原油の上昇が、AI・半導体関連やグロース株の重荷に

※指数・市場データは2026年9月1日15時30分の取引終了時点を中心に確認しています。売買代金など一部の市場統計は速報・確報の更新により変わる場合があります。

目次

主要指数は「日経平均安・TOPIX高」に分かれる

日経平均は朝方、前日の米国株安を受けて売りが先行しました。始値は6万5885円47銭で、一時は前日比700円を超えて下落。それでも安値圏では押し目買いが入り、後場にはプラス圏へ浮上する場面もありました。

終値では小幅安に戻りましたが、朝方の急落から約600円縮めています。売り一辺倒ではなく、価格水準と業種を選んだ買いが入ったことが分かります。

9月1日の主要指標

  • 日経平均株価:6万6215円34銭(前日比96円59銭安、0.15%安)
  • TOPIX:4,182.76(同26.47ポイント高、0.64%高)
  • 東証グロース市場250指数:797.11(同14.93ポイント安、1.84%安)
  • 東証プライム騰落数:値上がり843、値下がり657、変わらず50
  • 東証プライム売買代金:前場時点で3兆5795億円。大引けの確報値はJPX日報で要確認

日経平均が下落した一方で、プライム市場の過半数が値上がりしました。このねじれは、東京エレクトロンやファーストリテイリングなど、日経平均への寄与度が大きい銘柄の下落が指数を押し下げたためです。

対照的に、より幅広い銘柄で構成されるTOPIXは9日続伸しました。大型値がさ株の弱さだけで、日本株全体を弱気と判断しにくい地合いだったと整理できます。

グロース250は2日続落です。金利が上がる局面では、将来の利益に高い評価を織り込む成長株の割高感が意識されやすくなります。TOPIXの強さが新興市場まで広がらなかった点は、次回立会日に残る弱材料です。

電力・資源・鉄鋼に買い、値がさ株は重荷

業種別では33業種中26業種が上昇しました。日経平均の小幅安という表面の数字より、市場の裾野は広かったことになります。

上昇を主導した業種

  • 電気・ガス
  • 鉱業
  • 石油・石炭製品
  • 鉄鋼
  • 卸売

原油高は市場全体にはコスト増要因ですが、資源開発や石油関連には収益改善への期待をもたらします。鉄鋼株や商社株にも買いが入り、配当利回りや割安感を重視する資金の受け皿になりました。

電力株には個別材料も加わり、業種別上昇率の上位に入りました。指数寄与度の大きい半導体株が売られるなか、こうした内需・バリュー株の上昇がTOPIXを支えています。

下落が目立った業種と指数寄与

  • サービス
  • 非鉄金属
  • 小売
  • AI・半導体関連の一角

日経平均では東京エレクトロン、ファーストリテイリング、アドバンテスト、リクルートホールディングスなどが下押し要因になりました。一方、ソフトバンクグループ、キオクシアホールディングス、豊田通商、KDDI、三菱商事などが支えています。

個別企業の売買判断より重要なのは、高PERの値がさ株から、資源・公益・商社など実物資産や配当を意識しやすい業種へ資金が動いたことです。この流れが続けば、日経平均が伸び悩んでもTOPIX優位の相場が続く可能性があります。

原油高と日米金利上昇が相場の軸

9月1日の日本株を動かした外部材料は、中東情勢の緊迫化、原油高、日米の長期金利上昇です。

8月31日の米国市場では主要3指数がそろって下落しました。NYダウは374ドル09セント安の5万3185ドル90セント、ナスダック総合指数は31.53ポイント安の2万6370.89でした。中東情勢への警戒から原油が上昇し、米10年債利回りは一時4.76%台まで上昇しました。

日本でも新発10年国債利回りが3%近辺まで上昇。午前には約30年ぶりの高水準が意識され、企業の資金調達コストや株式の相対的な割高感が売り材料になりました。

為替は東京時間の昼時点で1ドル=159円80銭前後と、前日のニューヨーク市場終値に近い水準でした。円安は輸出企業の採算を支える一方、原油高と重なると、燃料や原材料を輸入する企業にはコスト増として効きます。

ここがポイント: 円安だけを日本株の追い風と見る局面ではありません。金利上昇と原油高が同時に進む場合、輸出株の採算改善より、成長株の評価低下や内需企業のコスト増が強く意識されることがあります。

大引け後と海外時間に確認したい材料

大引け後の個別決算や適時開示は、翌日の寄り付きで当該銘柄や関連業種を動かす可能性があります。ただし、市場全体への影響を考える際は、指数寄与度や同業他社への波及を分けて見る必要があります。

9月1日の国内決算では伊藤園などが予定されていました。個別企業の業績だけでなく、価格転嫁、原材料費、国内消費の動向に関する説明が食品・小売業へ波及するかが確認点です。

海外時間では次の動きが翌朝の日本株に影響します。

  • 中東情勢とWTI原油先物の推移
  • 米10年債利回りが4.7%台で上昇を続けるか
  • 米国株、とくに半導体・AI関連株の反応
  • 日経225先物が現物終値を上回って推移できるか
  • ドル円が160円方向へ進むか、円高へ切り返すか

大引け後の開示は件数が多いため、個別材料をそのまま市場全体の見通しへ結び付けないことも大切です。日経平均への寄与度が大きい企業、または業種全体の収益前提を変える内容から優先して確認します。

9月2日の日本株、強弱両面のシナリオ

次回立会日の中心テーマは、日経平均の小幅続落ではなく、TOPIX優位の業種選別が続くかどうかです。

強気シナリオ

原油と長期金利が落ち着き、米国の半導体株が持ち直せば、9月1日に売られた値がさ株へ買い戻しが入りやすくなります。日経225先物が6万6200円台を維持し、現物の日経平均が9月1日の高値圏を回復できるかが目先の確認点です。

同時に電力、鉄鋼、商社、金融などTOPIXを支えた業種が底堅ければ、上昇の裾野が広がります。日経平均とTOPIXがそろって上昇する形が、最も強い展開です。

弱気シナリオ

米長期金利が一段と上がり、原油高も続けば、半導体・グロース株への売りが再び強まる可能性があります。日本の10年国債利回りが3%台へ定着する場合は、不動産や高PER株など金利上昇に弱い分野へ売りが広がる点にも注意が必要です。

日経平均が朝方の安値6万5576円61銭を割り込むと、9月1日の押し目買いが続かなかったと受け止められます。グロース250が800ポイントを回復できない場合も、投資家のリスク許容度が戻っていないサインになります。

次回立会日に見る数字

  • 日経平均が6万6200円台を維持できるか
  • TOPIXの9日続伸を支えた値上がり銘柄の広がりが続くか
  • グロース250が800ポイントを回復できるか
  • 日本の10年国債利回りが3%近辺で落ち着くか
  • ドル円と原油が同時に上昇し、輸入コスト懸念を強めないか

9月1日は、朝方の急落を埋めても日経平均はプラスで終えられませんでした。ただし、TOPIXと騰落数は市場全体の底堅さを示しています。9月2日は日経平均の方向だけを追わず、金利に弱い成長株と、買いを集めた資源・公益・バリュー株の差が縮まるかを最初に確認したいところです。

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