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低PERで出遅れ感のある日本株10選

低PERで出遅れ感のある日本株10選

総合評価: ★★★★☆ 低PER株を見るなら、単に倍率が低い銘柄を拾うより、業績予想、PBR、ROE、配当、出来高の変化まで合わせて確認したい局面です。

投資判断は自己責任であり、本記事の内容は将来の成果を保証するものではありません。確認時点は2026年4月10日夜です。株価や指標は更新で変わるため、実際に売買する前に最新の株価、決算短信、適時開示を必ず確認してください。

今回の軸は「低PERだが、まだ人気化しきっていない中型・小型寄りの日本株」です。防衛、エネルギー、AI、株主優待といった直近で物色されやすかった大きなテーマから少し外し、耐火物、機械、化学、物流、地方銀行、ガラス、リースなどに分散しました。

  • 低PERだけでなく、PBR1倍割れやROE改善を重視
  • 一時利益だけでPERが低く見える銘柄は、売却ラインを厳しめに設定
  • 短期は決算・出来高、中期は業績修正、長期は資本効率と還元を確認
  • 「安いから買う」ではなく、安さが修正される材料があるかを見る
目次

低PER株を見るときの前提

低PERは割安の入口ですが、それだけでは買い材料になりません。株価が安いまま放置される銘柄には、業績のピークアウト、流動性の低さ、構造的な低収益、特別利益による見かけ上の低PERが混じります。

ここがポイント: PERが低く、PBRも1倍を下回り、かつROEや配当、業績修正に改善の手掛かりがある銘柄ほど、出遅れ修正の候補として見やすくなります。

本記事では、Yahoo!ファイナンスの低PERランキング、IRBANKの各銘柄指標、会社発表に近い決算・適時開示情報を確認し、次の10銘柄を比較します。

10銘柄の比較一覧

銘柄評価PER目安PBR目安向くスタイル監視したい購入ライン売却・見直しライン
品川リフラ(5351)★★★★★約3倍約0.8倍中期2,000円台前半2,500円超で過熱確認
加藤製作所(6390)★★★★☆約3倍約0.4倍中期1,500円前後1,800円台で利益確定検討
エイチワン(5989)★★★★☆約4倍約0.5倍中期1,250〜1,350円1,550円超で材料確認
南海化学(4040)★★★★☆約3倍約0.6〜0.7倍中長期3,000円近辺3,600円超で出来高確認
東京汽船(9193)★★★☆☆約2倍約0.5倍短中期1,100〜1,200円1,350円超で一部利確
石塚硝子(5204)★★★☆☆約6倍約0.4倍中期3,300〜3,600円4,000円台回復後に再評価
美濃窯業(5356)★★★☆☆約9倍約0.8倍長期1,200円近辺1,400円台で割安感を再確認
四国銀行(8387)★★★☆☆約6倍約0.5倍中長期2,200〜2,350円2,600円超で金利前提を点検
アトミクス(4625)★★★☆☆約5倍約0.4倍短中期700円台前半850円超で特益影響を確認
中道リース(8594)★★★☆☆約5〜6倍約0.4倍長期650〜700円800円超で流動性を確認

購入ラインと売却ラインは、売買指示ではなく監視レンジです。決算発表、業績修正、出来高の急増、地合い悪化があれば前提は変わります。

個別銘柄の見方

ここからは、各銘柄の強気材料と弱気材料を分けて整理します。低PER銘柄は「安い理由」まで見る必要があります。

1. 品川リフラ(5351)

耐火物・セラミックス関連の中では、低PERとROEの高さが目立ちます。IRBANKでは2026年3月期予想PERが3倍台、PBRが0.8倍台、予想ROEが25%台とされ、Yahoo!ファイナンスでも2026年2月5日発表の第3四半期で売上高が前年同期比23.7%増と確認できます。

強気材料は、低PERだけでなく資本効率が高い点です。PBR1倍割れのままROEが高い状態なら、再評価の余地があります。

弱気材料は、当期純利益に一時的な要素が含まれる可能性です。購入ラインは2,000円台前半。2,500円を超えて出来高が細る場合は、利益確定や決算待ちに切り替える場面です。

2. 加藤製作所(6390)

建設用クレーンや油圧ショベルを扱う機械株です。IRBANKでは2026年3月期予想PERが3倍台、PBRが0.4倍前後、配当利回りも4%台とされています。

強気材料は、低PBRと配当利回りの組み合わせです。国内外の建機需要が底堅ければ、PBR0.5倍方向への見直しだけでも株価の余地が出ます。

弱気材料は、景気敏感株らしく受注の波を受けることです。短期より中期向きで、1,500円前後を監視。1,800円台ではPERより受注残と利益率の確認を優先します。

3. エイチワン(5989)

自動車骨格部品の銘柄です。IRBANKでは予想PERが3倍台、PBRが0.5倍前後、配当利回りが4%台とされます。

強気材料は、自動車部品株としてのリカバリー余地です。赤字期を経た後に利益が戻る局面では、PERが低く見えるだけでなく、PBRの修正も起きやすくなります。

弱気材料は、完成車メーカーの生産計画、為替、原材料費に左右される点です。1,250〜1,350円を押し目の監視帯とし、1,550円超では次の業績予想に上振れがあるかを確認したい銘柄です。

4. 南海化学(4040)

基礎化学品を扱う小型株です。IRBANKでは予想PERが3倍前後、PBRが0.6〜0.7倍、予想ROEが20%前後と確認できます。

強気材料は、PBR1倍割れにもかかわらずROEが高いことです。小型株なので出来高が増えたときの反応は大きくなりやすい一方、流動性の薄さも同時にリスクになります。

弱気材料は、原燃料価格や化学品市況の変動です。中長期で見るなら3,000円近辺を監視。3,600円超では出来高を伴った上昇か、単発の物色かを分けて見ます。

5. 東京汽船(9193)

曳船事業など港湾関連の銘柄です。IRBANKでは2026年3月時点で予想PERが2倍台、PBRが0.5倍台、配当利回りが4%前後とされています。

強気材料は、低PER・低PBR・配当の三つがそろっている点です。港湾インフラに近い事業のため、景気敏感株ほど売上が急変しにくい面もあります。

弱気材料は、出来高が細く、株価が材料に反応しにくい局面があることです。1,100〜1,200円は監視しやすい価格帯ですが、1,350円超では流動性低下による値動きの荒さに注意です。

6. 石塚硝子(5204)

ガラス容器や紙容器などを扱う素材・包装関連です。IRBANKでは予想PERが5〜6倍台、PBRが0.4倍前後。2026年1月30日には自己株式取得や中期経営計画アップデートの開示も確認できます。

強気材料は、PBRの低さと自社株買いです。資本効率を意識した動きが続くなら、低PBR修正の候補になります。

弱気材料は、利益率が高い業態ではないことです。3,300〜3,600円を監視し、4,000円台に戻した後は、PBRだけでなく営業利益率の改善を確認したいところです。

7. 美濃窯業(5356)

耐火物・工業炉関連の中小型株です。IRBANKでは2026年4月8日時点で予想PERが9倍台、PBRが0.8倍、配当利回りが3%台と確認できます。

強気材料は、財務の安定感です。2026年2月13日発表の財務情報では株主資本が増え、有利子負債が減少しており、長期保有で見やすい銘柄です。

弱気材料は、PERだけで見ると今回の中では突出した割安ではない点です。1,200円近辺で拾い、1,400円台では成長材料が伴っているかを点検します。

8. 四国銀行(8387)

地方銀行株です。IRBANKでは予想PERが5〜6倍台、PBRが0.5倍前後。2026年3月27日には業績予想の上方修正と増配が発表されています。

強気材料は、金利上昇局面で資金利益が改善しやすいことです。上方修正と増配が同時に出た点は、低PER株の中でも分かりやすい材料です。

弱気材料は、金利上昇メリットがすでに株価に織り込まれやすいことです。2,200〜2,350円を監視し、2,600円超では金利前提と与信費用を確認します。

9. アトミクス(4625)

塗料関連の小型株です。IRBANKでは予想PERが4倍台、PBRが0.3倍台。2025年11月には固定資産譲渡、業績予想・配当予想修正の開示が確認できます。

強気材料は、特別利益をきっかけに財務や配当の見直しが進む可能性です。PBR0.4倍未満は、資産面から見た割安感を意識しやすい水準です。

弱気材料は、低PERの一部が特別利益で説明される可能性です。700円台前半を監視し、850円を超える局面では本業利益が伴っているかを優先して確認します。

10. 中道リース(8594)

北海道地盤のリース会社です。IRBANKでは予想PERが5〜6倍台、PBRが0.4倍弱、配当利回りが2%台と確認できます。

強気材料は、PBRの低さと利益剰余金の増加です。2026年2月13日発表の財務情報では株主資本と利益剰余金が増え、有利子負債は減少しています。

弱気材料は、自己資本比率が低く、金利上昇や信用コストの影響を受けやすいことです。650〜700円で監視し、800円超では出来高と信用リスクを再確認する銘柄です。

投資スタイル別の使い分け

低PER株は、買った直後に評価が修正されるとは限りません。時間軸を間違えると、安いまま横ばいが続く銘柄を長く抱えることになります。

短期向き

短期で見るなら、出来高が増えやすく、決算や適時開示の反応が出やすい銘柄です。

  • 東京汽船(9193): 低PERだが流動性に注意
  • アトミクス(4625): 特別利益や配当修正への反応を確認
  • 南海化学(4040): 小型株らしい値幅を取りに行く候補

中期向き

中期では、業績予想とPBR修正をセットで見ます。

  • 品川リフラ(5351): ROEの高さと低PERの組み合わせ
  • 加藤製作所(6390): 低PBRと高めの配当利回り
  • エイチワン(5989): 自動車部品の回復シナリオ
  • 石塚硝子(5204): 自社株買いと低PBR修正

長期向き

長期では、財務と資本政策が重要です。

  • 美濃窯業(5356): 安定財務を重視
  • 四国銀行(8387): 金利環境と増配を確認
  • 中道リース(8594): PBRの低さと財務改善を長めに見る

共通リスクと次に見るポイント

低PER株の最大のリスクは、「安く見える理由」が後から明確になることです。業績予想が下方修正されれば、PERは一気に上がります。

特に次の点は、購入前と保有中に確認したい項目です。

  • 次回決算で営業利益が計画通り進んでいるか
  • 特別利益を除いた本業利益が伸びているか
  • PBR1倍割れ改善に向けた自社株買い、増配、資本政策があるか
  • 出来高が少なすぎず、売りたいときに売れるか
  • 為替、金利、原材料価格、建設・自動車・物流需要が逆風になっていないか

今回の10銘柄では、品川リフラ、加藤製作所、エイチワンが低PERと資本効率・配当のバランスで見やすい候補です。一方で、東京汽船、アトミクス、中道リースのような小型・低流動性銘柄は、価格よりも出来高と決算イベントを優先して見る必要があります。

次の立会日以降は、日経平均の地合いよりも、各銘柄の出来高、決算発表予定、業績修正の有無を確認したいところです。低PER株は地味に動き始めた初動を逃さないことと、材料が途切れた後に深追いしないことが同じくらい重要です。

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