MENU

急落後の自律反発を試す日本株、焦点は半導体株と米金利

東京市場の寄り付き前に株価、金利、為替を確認する取引画面。

急落後の自律反発を試す日本株、焦点は半導体株と米金利

7月21日の日本株は、前営業日の急落に対する自律反発を試す展開が想定される。午前4時27分時点のCME日経平均先物は6万5,130円と、大阪取引所の基準を1,070円上回った。

ただし、米10年債利回りは4.59%台へ上昇し、原油も高い。寄り付きで買い戻しが先行しても、AI・半導体株への売りが止まるか、TOPIXやグロース株まで反発が広がるかを確認したい。

  • 日経平均先物は現物終値を上回り、反発スタートを示唆
  • 前営業日の急落を主導したAI・半導体株の値動きが最大の焦点
  • ドル円は1ドル=162円台半ばで、輸出株には支えとなりやすい
  • 米長期金利と原油の上昇は、株価評価と企業コストの両面で重荷

※市場データは、特記のない限り2026年7月21日午前8時までに確認できた情報に基づく。

目次

7月17日の日本市場は全面安、日経平均は4%下落

前営業日の7月17日は、AI・半導体関連株への売りが相場全体へ波及した。

日経平均株価は前日比2,694円42銭安の6万4,141円12銭で終了。下落率は4.03%で、取引時間中には6万2,704円60銭まで下げた。TOPIXも109.58ポイント安の3,919.21だった。

主要指標は次の通り。

  • 日経平均株価:6万4,141円12銭(前日比4.03%安)
  • TOPIX:3,919.21(同2.72%安)
  • 東証グロース市場250指数:695.17(同3.38%安)
  • 東証プライム売買代金:概算10兆9,219億円
  • 東証プライム騰落数:値上がり449、値下がり1,081、変わらず28

日経平均の下落率がTOPIXを大きく上回った点が重要だ。指数寄与度の高い半導体・ハイテク株に売りが集中し、日経平均を強く押し下げた。一方で、値下がり銘柄がプライム市場の約7割を占めており、弱さは一部の大型株だけにとどまらなかった。

グロース市場でも値下がり492銘柄に対して値上がりは75銘柄。金利上昇局面で評価が圧迫されやすい新興株まで売られ、投資家心理の悪化が鮮明になった。

米国市場は金利高が重荷、ハイテク株は下げ渋る

日本が海の日で休場だった7月20日の米国市場では、ダウ工業株30種平均が約0.6%下落した。一方、ナスダック総合指数は小幅安にとどまり、前週に売られたAI関連株には下げ止まりの動きも見られた。

米国株の上値を抑えたのは債券市場だ。米10年債利回りは前週末の4.55%から4.59%へ上昇。将来利益の現在価値が下がるため、高い成長を織り込んだ銘柄ほど金利上昇の影響を受けやすい。

午前4時27分時点の主な外部環境は以下の通りだった。

  • CME日経平均先物:6万5,130円(大阪取引所比1,070円高)
  • 米10年債利回り:4.594%
  • 米2年債利回り:4.213%
  • WTI原油先物:1バレル=83.42ドル(1.13%高)
  • ドル円:午前6時59分時点で1ドル=162円49銭

先物高は反発の手掛かりだが、金利と原油は楽観を抑える材料である。特に米10年債利回りが4.60%を明確に上回る場合、半導体株やグロース株の戻りが鈍る可能性がある。

寄り付き前の外部環境をどう読むか

円安は輸出株を支えるが、介入警戒も残る

ドル円は162円台半ばで推移している。円安は自動車や機械など、海外売上高の大きい企業の円換算利益を押し上げる方向に働く。

ただし、急速な円安は輸入物価を高める。政府・日銀による為替介入への警戒が強まれば、輸出株を支えてきた前提が短時間で変わり得るため、為替の水準だけでなく値動きの速さも確認したい。

原油高は資源株と内需株で影響が分かれる

WTI原油先物は83ドル台へ上昇した。資源開発や商社には追い風となり得る一方、航空、陸運、化学など燃料・原材料費の影響を受ける業種には負担となる。

原油高が米金利上昇にもつながっている点を考えると、日本株全体には単純な好材料ではない。資源関連株が買われても、内需株や高PER株が弱ければ、指数の反発力は限定される。

ここがポイント: 21日は「日経平均が何円戻すか」だけでなく、半導体株以外にも買いが広がり、値上がり銘柄数が増えるかを見る日になる。

7月21日の注目イベント

国内では相場を一方向へ動かす大型経済指標が少ない。日本銀行は午前11時に「金融研究」第45巻第3号を公表する予定だが、金融政策決定そのものではない。

そのため、取引時間中は次の材料への反応が中心になりそうだ。

  • 米国の長期金利と株価指数先物
  • ドル円が162円台を維持するか
  • WTI原油先物の83ドル台での動き
  • AI・半導体株に買い戻しが入るか
  • 7月22日公表予定の日本の6月貿易統計を控えた輸出入関連株の動き

月末には7月30~31日の日銀金融政策決定会合、米国では7月28~29日のFOMCが控える。金利に敏感な銀行株、不動産株、グロース株では、目先の反発局面でも政策イベントを意識したポジション調整が続きやすい。

強気材料と弱気材料

強気材料

  • CME日経平均先物が前営業日の現物終値を上回っている
  • 前営業日に日経平均が4%下落し、短期的な買い戻しが入りやすい
  • ナスダックが小幅安にとどまり、AI関連株の売りがやや落ち着いた
  • 162円台のドル円が輸出関連株の下支えになり得る

弱気材料

  • 米10年債利回りが4.59%台まで上昇している
  • 原油高がインフレ懸念と企業コストを押し上げている
  • 7月17日はTOPIXとグロース250も大幅安で、売りが市場全体に広がった
  • 連休明けの東京市場が、休場中の海外材料をまとめて織り込む

寄り付きで先物に沿った反発となっても、前営業日の下落幅を一日で埋めるとは限らない。反発の持続には、米金利の安定と半導体株の売り一巡が必要だ。

寄り付き・前場・後場で見るポイント

寄り付き:6万5,000円台を維持できるか

先物水準に近い反発で始まる場合、日経平均が6万5,000円台を維持できるかが最初の確認点となる。

同時に、前営業日に大きく売られた半導体・AI関連株が買い気配になるかを見る。寄り付き直後だけ上昇し、その後に戻り売りへ押される場合は、指数先物主導の一時的な反発にとどまる可能性がある。

前場:TOPIXと騰落銘柄数で反発の広がりを確認

前場では日経平均だけでなく、TOPIXと東証プライムの騰落数が重要になる。

  • 日経平均とTOPIXがそろって上昇する
  • 値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回る
  • グロース250にも買いが波及する

この3点がそろえば、地合い改善の信頼度は高まる。反対に、日経平均だけが高く、TOPIXやグロース250が伸び悩む場合は、一部の値がさ株に依存した戻りと判断したい。

後場:米金利・原油・為替の変化に注意

国内の大型指標が少ない日は、後場に海外市場の先物や為替の影響が強まりやすい。

米10年債利回りが4.60%を超えて上昇する、原油が一段高になる、あるいはドル円が急変する場合は、前場の上昇分を失う展開もあり得る。反対に金利と原油が落ち着けば、半導体株を中心とした買い戻しが続く余地がある。

きょうの相場で確認したい3点

7月21日は、急落後の反発幅よりも中身を見極めたい。

  • 半導体・AI関連株の売りが一巡するか
  • TOPIX、グロース250、騰落数が反発の広がりを示すか
  • 米10年債利回り4.60%、WTI原油83ドル台、ドル円162円台に変化がないか

寄り付きが高くても、前場で市場全体へ買いが広がらなければ戻り売りへの警戒は残る。次の判断材料は、日経平均の上げ幅ではなく、午前の取引を終えた時点で値上がり銘柄がどこまで増えているかだ。

参照リンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次