日経平均は1,883円高、急落後の買い戻し鮮明 7月21日の日本株大引け
7月21日の東京株式市場では、日経平均株価が前営業日比1,883円04銭高の66,024円16銭まで急反発しました。米国市場で半導体株が買い戻された流れを受け、直前の急落で売られた値がさ株に資金が戻っています。
ただし、今回の上昇は企業業績の一斉上方修正を織り込んだ動きではなく、短期間に進んだ下落の反動という面が強い相場です。7月22日は、66,000円台を維持できるか、半導体株以外にも買いが広がるかが焦点になります。
- 日経平均は66,024円16銭。前営業日から1,883円04銭上昇
- TOPIXと東証グロース市場250指数も反発し、主要3指数がそろって上昇
- 米半導体株の買い戻しが、国内のAI・半導体関連株に波及
- 7月22日は利益確定売りをこなし、相場全体へ買いが広がるかを確認
主要指数はそろって反発
7月21日の終値は次の通りです。数値は同日大引け後に確認した市場データに基づきます。
- 日経平均株価:66,024円16銭(前営業日比1,883円04銭高、2.94%高)
- TOPIX:4,005.14ポイント(85.93ポイント高、2.19%高)
- 東証グロース市場250指数:704.42ポイント(9.25ポイント高、1.33%高)
日経平均の上昇率がTOPIXを上回りました。半導体など、日経平均への寄与度が高い値がさ株の反発が指数を強く押し上げたことを示しています。
一方、東証グロース市場250指数の上昇率は主要2指数を下回りました。大型株主導の色が濃く、投資家が一斉にリスクを取り直したとまでは言い切れません。
東証プライム市場の売買代金と騰落数は、記事作成時点で当日分の確定値を確認できていません。相場の広がりを判断する際は、JPXの統計情報で公表される確定値も確認する必要があります。
ここがポイント: 主要3指数は上昇しましたが、最も強かったのは日経平均です。7月22日は値上がり銘柄数や売買代金を併せて見て、指数主導の反発から市場全体の上昇へ移れるかを確かめたいところです。
半導体株と資源関連が反発を主導
この日の中心は、直前まで下落していた半導体・AI関連株でした。
米半導体株の反発が東京市場へ波及
米国市場で主要な半導体関連株が買い戻されたことを受け、東京市場でもキオクシアホールディングスや東京エレクトロンなどに買いが入りました。
テレビ朝日の午前の市場報道によると、日経平均は寄り付き後に上げ幅を一時1,000円近くまで広げました。その後も上昇が続き、終値では上げ幅が1,800円を超えています。朝方だけの買い戻しで終わらず、大引けまで高値圏を保った点は強い動きでした。
もっとも、前の2営業日で日経平均が合計4,500円余り下落した後です。値ごろ感からの買いと、売り持ちを解消する買い戻しが重なった可能性を考慮する必要があります。
原油高と個別材料も物色を支える
原油価格の上昇を材料にINPEXが買われるなど、資源関連にも資金が向かいました。半導体株だけに買いが集中したわけではありません。
このほか、日米の半導体企業による協業が報じられたレゾナック・ホールディングス、南鳥島沖の重レアアースを巡る報道を受けた東洋エンジニアリングなど、個別材料のある銘柄も動きました。
これらの材料は指数全体の方向を単独で決めるものではありません。ただ、急落後でも投資家が材料を選別して買う姿勢を残していたことは確認できます。
為替と海外市場がつくった反発の土台
国内株の反発を支えた外部要因は、米国の半導体株と円安です。
ドル円は162円台で推移
東京外国為替市場では、7月21日午後にドル円が162円台で推移しました。円安は自動車や電機など、海外売上高の大きい企業の円換算利益を押し上げる要因になります。
ただし、円安がさらに速く進めば、輸入コストの上昇を通じて内需企業や家計の負担が増します。輸出株には追い風でも、日本株全体に一方向の好材料とはなりません。
米国株の反発をそのまま強気材料にしない
7月20日の米国市場では、直前に売られていた半導体株に買い戻しが入りました。東京市場はこの流れを引き継ぎましたが、今後は米企業の決算内容が株価を左右します。
AI向け需要の強さが確認されれば、日本の半導体製造装置や電子部品にも買いが続きやすくなります。反対に、受注見通しや設備投資計画が市場予想を下回れば、7月21日に戻した分が再び売られる可能性があります。
大引け後から海外時間に確認したい材料
7月21日夜の海外市場では、米企業決算と米長期金利の動きが重要です。
米国ではゼネラル・モーターズ、スリーエムなどの決算発表が予定されています。日本の自動車、部品、素材株にとっては、販売動向やコスト、関税に関する会社側の説明が手掛かりになります。
確認したい項目は次の通りです。
- 米半導体株が買い戻しを続けられるか
- 米企業決算で需要や設備投資の減速が示されないか
- 米長期金利の上昇が高PERの成長株を圧迫しないか
- ドル円が162円台から上下どちらへ離れるか
- 日経平均先物が現物終値の66,000円台を維持できるか
国内企業については、来週から本格化する決算発表が次の大きな焦点です。7月21日の上昇を定着させるには、買い戻しだけでなく、業績面の裏付けが必要になります。
7月22日のシナリオ
次回立会日は、急反発の翌日です。寄り付きの方向よりも、買いが一巡した後の値動きが重要になります。
強気シナリオ
米半導体株と日経平均先物が堅調に推移し、ドル円が急速な円高に振れなければ、66,000円台を軸に戻りを試す展開が考えられます。
強さを確認する条件は、次の3点です。
- 半導体株が利益確定売りをこなし、前日終値付近を保つ
- TOPIXが日経平均に追随し、銀行、機械、素材などへ買いが広がる
- 東証プライム市場の売買代金が細らず、値上がり銘柄が優勢になる
弱気シナリオ
米国株や先物が反落すれば、短期筋の買い戻しが一巡し、7月21日に大きく上昇した銘柄から利益確定売りが出やすくなります。
特に注意したいのは、日経平均だけが下げ幅を広げるケースです。値がさ半導体株への売りが再開すれば、TOPIXより日経平均の下落率が大きくなる可能性があります。
次回立会日で見るべき水準
7月22日は、日経平均の66,000円台定着が最初の確認点です。瞬間的に上回るだけでなく、後場まで維持できるかを見ます。
併せて、次の順番で確認すると地合いをつかみやすくなります。
- 半導体株が前日の大幅高を維持できるか
- TOPIXの上昇率が日経平均との差を縮めるか
- グロース250が700ポイント台を保てるか
- 売買代金と騰落数が市場全体への買いの広がりを示すか
- ドル円、米長期金利、日経平均先物が後場の支えになるか
7月21日は急落に対する明確な反発となりました。次に必要なのは上昇幅の大きさではなく、66,000円台で売りを吸収し、半導体以外へ資金が広がることです。7月22日の後場までその動きが続くかが、今回の反発を一日限りで終わらせないための分岐点になります。
