日経平均先物は6万7200円、米ハイテク高が追い風に 7月22日の日本株朝展望
7月22日の日本株は、米国株高と日経平均先物の上昇を受け、買い先行で始まる可能性が高い。大阪取引所の日経225先物9月限は夜間取引を6万7200円で終え、前日の現物終値を967.81円上回った。
ただし、前日の東京市場は日経平均が2,000円を超えて急反発している。寄り付き後は戻り売りが出やすく、原油高と金利上昇も上値を抑える要因になる。
- 日経225先物は夜間取引で6万7200円、現物終値を約968円上回る
- 米国市場はS&P500が0.9%高、NASDAQ総合が1.3%高
- 前日の日本株は日経平均、TOPIXとも高値引け。半導体株を中心に全面高
- 原油高、米長期金利の上昇、1ドル=162円台の円安がリスク要因
※指数・為替・金利などは、特記のない限り2026年7月22日午前8時までに確認できた情報に基づく。
7月21日の日本市場は急反発、高値引け
前営業日の7月21日は、前週の急落に対する買い戻しが広がった。日経平均は前営業日比2,091.07円高の6万6232.19円、TOPIXは95.74ポイント高の4,014.95で終了。どちらも日中高値で取引を終えた。
主な市場指標は次の通り。
- 日経平均:6万6232.19円(3.26%高)
- TOPIX:4,014.95(2.44%高)
- 東証グロース市場250指数:704.07(1.28%高)
- 東証プライム売買代金:9兆9675億円
- プライム市場の騰落:値上がり1,231、値下がり294、変わらず33
上昇は日経平均の一部銘柄だけに限られなかった。東証33業種のうち31業種が上昇し、プライム市場では約8割の銘柄が値上がりした。TOPIXとグロース250も上昇しており、買いの裾野は広かった。
半導体株の買い戻しが指数を押し上げ
前週に大きく下落したAI・半導体関連へ買い戻しが入り、日経平均の反発を主導した。韓国や台湾の株式市場が堅調だったことも、アジアの半導体関連株に対する投資家心理を支えた。
一方、1日で3%を超えた日経平均の上昇には、急落後の自律反発という側面がある。7月22日に続伸しても、前日の反発がそのまま持続的な上昇相場へ移ったと判断するには早い。
前夜の米国株はAI関連主導で上昇
7月21日の米国市場では、AI関連株への買いが主要指数を押し上げた。
- ダウ工業株30種平均:5万2224.64ドル(385.38ドル高、0.7%高)
- S&P500:0.9%高
- NASDAQ総合:2万5837.21(329.13ポイント高、1.3%高)
NASDAQ総合の上昇率が最も大きく、東京市場でも半導体、電子部品、情報通信などに買いが入りやすい外部環境となった。日経平均先物が現物終値を大きく上回ったのも、米ハイテク株高を織り込んだ動きとみられる。
ただし、米国株の上昇と同時に債券利回りと原油価格も上昇した。米10年国債利回りは前日の4.60%から4.63%へ上昇し、北海ブレント原油は一時1バレル=92ドルに迫った。
ここがポイント: 米ハイテク株高は日本の半導体関連に追い風だが、原油高と金利上昇が続けば、株式市場全体の評価を押し上げる力は弱まりやすい。
先物・為替・金利・原油から見る寄り付き前の環境
寄り付き前の外部環境は株高方向だが、材料同士の向きはそろっていない。
日経平均先物
大阪取引所の日経225先物9月限は、夜間取引を前日比880円高の6万7200円で終えた。現物の日経平均終値との差は967.81円ある。
この水準を基準にすれば、寄り付きは6万7000円を意識する展開になりやすい。ただし、先物が示す水準と現物の寄り付きは必ず一致するわけではない。午前9時までの米株先物や為替の変化も確認したい。
為替
ドル円は前日から1ドル=162円台で推移している。円安は輸出企業の採算期待を支える一方、現在の水準では政府・日銀による為替介入への警戒も強まりやすい。
- 円安が緩やかに進む場合:自動車、機械など輸出株の支援材料
- 円が急反発する場合:輸出株や日経平均先物の上値を抑える可能性
- 円安が加速する場合:介入警戒と輸入コスト上昇への懸念が強まる
金利と原油
米10年国債利回りの4.63%への上昇は、成長株の割高感を意識させる水準だ。AI関連株が上昇しても、金利がさらに上がれば買いの勢いが鈍る可能性がある。
原油高は日本株の中でも影響を分ける。資源・エネルギー関連には業績面の追い風となる半面、空運、陸運、化学など燃料・原材料コストの影響を受ける業種には重荷だ。日本全体では輸入価格の上昇につながるため、原油高の長期化は円安と重なると負担が大きい。
7月22日の注目イベント
国内では、寄り付き前に相場全体の方向を一変させる大型経済指標は限られる。市場は米国株、先物、為替を手がかりに始まり、その後はアジア市場と米株先物を確認する流れになりそうだ。
海外では次の材料を押さえておきたい。
- 英国の6月消費者物価指数
- 米国の週間原油在庫統計
- 米国市場終了後に予定される大手ハイテク企業の決算
- 中東情勢に関する報道と原油価格の反応
米週間原油在庫は東京市場の終了後に発表されるため、7月22日の現物市場へ直接反映される材料ではない。ただし、原油先物が発表を前に大きく動けば、エネルギー株や運輸株の値動きに影響する可能性がある。
米大手ハイテク企業の決算も、日本時間では当日の取引終了後となる。日中は決算そのものより、発表を控えた米NASDAQ100先物の方向が半導体関連株の手がかりになる。
強気材料と弱気材料
強気材料
- 米国の主要3指数がそろって上昇し、NASDAQ総合が1.3%高
- 日経平均先物が現物終値を約968円上回る
- 前日の東京市場でTOPIXやグロース250も上昇し、買いが市場全体へ広がった
- 円安基調が輸出企業の採算期待を支える
弱気材料
- 日経平均が前日に2,091円上昇しており、短期的な利益確定売りが出やすい
- 米10年国債利回りが4.63%へ上昇
- ブレント原油が一時92ドルに迫り、コスト上昇への警戒が続く
- ドル円が162円台にあり、為替介入への警戒を無視できない
- 中東情勢の続報次第で、原油・金利・株価が短時間に振れやすい
基本シナリオは買い先行、その後は6万7000円近辺で上値を保てるかを試す展開だ。先物主導で上昇しても、TOPIXや値上がり銘柄数が追随しなければ、指数先行の相場として慎重に見る必要がある。
寄り付き・前場・後場の確認ポイント
寄り付き:6万7000円と半導体株の反応
まず確認したいのは、日経平均が6万7000円台へ乗せるか、乗せた後も先物価格に近い水準を維持できるかだ。
前日の主役だった半導体関連に再び買いが集まれば、日経平均を押し上げやすい。ただし、高く始まった直後に上げ幅を縮める場合は、短期筋の利益確定が優勢になった可能性がある。
前場:TOPIXと市場の広がり
日経平均だけでなく、次の数字を並べて見たい。
- TOPIXが前日終値の4,014.95を上回って推移するか
- 東証プライムの値上がり銘柄数が値下がりを大きく上回るか
- グロース250が前日の上昇を維持できるか
- 半導体以外の銀行、商社、内需株にも資金が向かうか
日経平均が高くてもTOPIXが伸びず、値下がり銘柄が増えるなら、地合いは見た目ほど強くない。反対に、TOPIXが続伸し、幅広い業種へ買いが広がれば、前日の反発に一定の持続性が出てくる。
後場:アジア株、米株先物、為替
後場は韓国・台湾市場の半導体株、中国・香港株、米NASDAQ100先物が焦点になる。前日と同様にアジアの半導体株が堅調なら、日本の関連株にも買いが続きやすい。
ドル円の急変にも注意が必要だ。162円台から円高方向へ急速に戻れば輸出株の上値を抑え、反対に円安が加速すれば介入警戒が相場全体の不安定要因となる。
今日見るべき価格と市場の組み合わせ
7月22日は、寄り付きの上昇幅よりも、その後に買いが残るかが重要になる。
- 日経平均:6万7000円台を維持できるか
- 日経225先物:夜間終値の6万7200円を上回れるか
- TOPIX:4,014.95を起点に続伸できるか
- 東証グロース市場250指数:704.07を維持できるか
- ドル円:162円台で急変がないか
- 米10年国債利回り:4.63%からさらに上昇しないか
- ブレント原油:92ドル近辺で上昇が続くか
寄り付き後に日経平均が6万7000円台を保ち、TOPIXと値上がり銘柄数も追随すれば、前日の自律反発がもう一段続く余地がある。半面、指数が高く始まっても半導体株に売りが出て、原油と金利が上昇するなら、朝高後の伸び悩みを想定しておきたい。
