米株急落と原油高が重荷、7月24日の日本株は下値の広がりを見極める朝
7月24日の日本株は、米ハイテク株安と原油高を受け、売り先行が見込まれる。大阪取引所の日経225先物9月限の夜間終値は6万5430円と、前日の現物終値を約993円下回った。
まず確認したいのは、日経平均の下げ幅よりもTOPIXや東証グロース市場250指数まで売りが広がるかどうかだ。午前8時時点では、8時30分発表の全国消費者物価指数(CPI)も未確認であり、寄り付き前に金利・為替が動く可能性がある。
- 日経225先物:6万5430円、現物終値比約993円安
- 米国株:S&P500は1.2%安、ナスダック総合は2.2%安
- WTI原油先物:1バレル92.19ドル、前日比6.17%高
- 国内材料:8時30分の6月全国CPIと、その後の円相場・長期金利を確認
前営業日の日本株は上昇、ただし値下がり銘柄が優勢
7月23日の日経平均は前営業日比307円高の6万6422円60銭、TOPIXは20.75ポイント高の4053.88で取引を終えた。東証グロース市場250指数も2.98ポイント高の699.52だった。
一方、東証プライム市場では値上がり687銘柄に対し、値下がりは826銘柄。指数は上昇したが、市場全体が一様に強かったわけではない。売買代金は概算8兆5663億円と大きく、活発な売買のなかで銘柄選別が進んだ一日だった。
日経平均は一時6万7000円台へ乗せたものの、上げ幅を縮小して終了した。このため、24日は6万6000円台を維持できるかに加え、前日に弱かった銘柄群へ売りが重なるかが焦点になる。
前夜の米国市場はハイテク株を中心に下落
米国市場では、S&P500が90.66ポイント安の7408.30、ダウ工業株30種平均が506.93ドル安の5万1711.65ドル、ナスダック総合が553.21ポイント安の2万5137.69となった。
下げを主導したのは、決算発表後に売られたアルファベットとテスラなどの大型株だ。ナスダック総合の2.2%安は、日本の半導体・AI関連など値がさ株の寄り付きに逆風となる。
同時に原油価格が急騰し、米国債利回りも上昇した。株式市場にとっては、企業コストの増加と金利上昇による高PER銘柄の評価低下が重なる形だ。
先物・為替・金利・原油から見る外部環境
寄り付き前の外部環境では、先物と原油が明確な警戒材料になっている。
日経平均先物
大阪取引所の日経225先物9月限は、夜間取引を前日比920円安の6万5430円で終えた。現物市場がこの水準に近づけば、7月23日の上昇分を失うだけでなく、節目の6万5000円台を試す展開となる。
もっとも、先物の下落幅がそのまま現物の終値になるとは限らない。寄り付き直後は裁定取引や短期筋の売買が集中しやすく、初値形成後の戻りの強さを分けて見る必要がある。
為替と長期金利
ドル円は前夜に163円台後半まで円安・ドル高が進む場面があった。円安は輸出企業の採算面では支援材料になるが、今回は原油高を伴っている。輸入物価の上昇懸念が強まれば、単純な円安歓迎にはなりにくい。
午前8時30分には6月全国CPIが発表される。結果を受けて円相場や国内長期金利が上昇すれば、グロース株や不動産株など金利感応度の高い業種には追加の重荷となる。
原油
WTI原油先物9月限は92.19ドルと前日比5.36ドル上昇した。国際指標のブレント原油も一時102ドルまで上昇しており、中東情勢による供給不安が背景にある。
原油高の影響は業種ごとに異なる。
- 資源・石油関連には収益期待が生じやすい
- 空運、陸運、化学など燃料・原材料費の影響が大きい業種には逆風
- 小売や外食では、仕入れ価格と家計の購買力への懸念が意識される
7月24日の注目イベント
国内では、8時30分の6月全国CPIが最初の重要材料となる。寄り付き前の発表なので、予想との差が大きければ先物、為替、国債の値動きが変わる可能性がある。
海外では、欧米の7月製造業・非製造業PMIが予定されている。米国では日本時間の夜に6月新築住宅販売件数も発表されるため、東京市場の後場では米株先物や米長期金利を通じた先回りの動きに注意したい。
確認する時間帯は次の通りだ。
- 8時30分:日本の6月全国CPI
- 9時00分:東京市場の寄り付き、先物主導の売り一巡を確認
- 前場:円相場と国内長期金利、TOPIXの下げ幅を確認
- 後場:欧州市場の取引開始を控えた原油・米株先物の変化を確認
- 日本時間夜:欧米PMI、米新築住宅販売件数
強気材料と弱気材料
強気材料
- 前日の日本株は日経平均、TOPIX、グロース市場250がそろって上昇した
- 円安が維持されれば、一部の輸出企業には採算面の支えとなる
- 原油高は資源・石油関連株への資金流入要因になり得る
- 先物主導で急落して始まった後、売りが一巡すれば買い戻しが入りやすい
弱気材料
- ナスダック総合が2.2%下落し、値がさハイテク株への売りが出やすい
- 日経平均先物は現物終値を約993円下回った
- 原油急騰がインフレ、企業コスト、家計負担への警戒を強める
- 米国債利回りの上昇は、グロース株の評価に逆風となる
- 前日の東証プライム市場では、指数上昇に反して値下がり銘柄が値上がり銘柄を上回った
寄り付き・前場・後場で見るポイント
寄り付き
寄り付きでは、日経平均が先物に近い水準まで下げるか、CPI発表後の為替・金利変動で下げ幅が縮小するかを確認したい。
半導体など指数寄与度の大きい銘柄だけが下落し、TOPIXが相対的に底堅ければ、米ハイテク株安の影響が中心と判断しやすい。反対にTOPIXも同程度に下げれば、売りが市場全体へ広がっている。
前場
前場の焦点は、6万5000円台で押し目買いが入るかだ。日経平均が安値圏にとどまり、値下がり銘柄数が増え続ける場合は、単なる寄り付きの調整ではなくリスク回避が継続している可能性がある。
見るべき組み合わせは次の通り。
- 日経平均とTOPIXの下落率
- 東証グロース市場250指数の戻り
- ドル円と国内長期金利の方向
- 資源株の上昇が運輸・消費関連の下落を補えるか
後場
後場は原油と米株先物が落ち着くかが重要だ。中東情勢に関する新たな報道で原油が一段高となれば、朝の売りが再び強まる可能性がある。
一方、原油が上げ幅を縮小し、米株先物が反発すれば、週末を前にした買い戻しが入りやすくなる。午後は指数の戻り幅だけでなく、前場に売られた銘柄へ買いが戻るかを確認したい。
想定シナリオと次の焦点
中心シナリオは、米株安と先物下落を受けた売り先行だ。その後の方向は、全国CPI発表後の金利・為替と、原油価格の推移で分かれる。
- 下げ渋る条件:円相場と国内金利が安定し、日経平均が6万5000円台で下げ止まる
- 下落が広がる条件:TOPIXとグロース市場250も安値を更新し、原油・金利がさらに上昇する
- 戻りを試す条件:米株先物が反発し、半導体株以外にも買い戻しが広がる
24日に最も重要なのは、日経平均の下げ幅そのものではない。6万5000円台で市場全体に買い手が現れるかである。前場の値上がり・値下がり銘柄数、TOPIX、原油、長期金利を組み合わせて確認することが、後場の地合いを読む手掛かりになる。
