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日経平均2566円安、半導体売りが直撃 7月28日の日本株と次回の焦点

半導体株の急落で大幅安となった日本株市場を表すイメージ。

日経平均2566円安、半導体売りが直撃 7月28日の日本株と次回の焦点

7月28日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比2566円27銭安の6万2364円92銭と急反落しました。下落率は3.95%。TOPIXも102.48ポイント安の3963.59となり、半導体株から始まった売りが市場全体へ波及しました。

ただし、日経平均の下げがTOPIXより大きい点は重要です。この日の中心は、指数への寄与度が高いAI・半導体関連株の急落でした。次回7月29日は、半導体株の売りが一巡するか、金融や内需などへ資金が逃げ込むかを見極める日になります。

  • 日経平均:6万2364円92銭(前日比2566円27銭安、3.95%安)
  • TOPIX:3963.59(同102.48ポイント安、2.52%安)
  • 主因:中国勢との競争激化を警戒した世界的な半導体株売り
  • 次回の焦点:半導体株の下げ止まり、韓国株、ドル円、米FOMC

※指数は2026年7月28日15時30分の大引け時点。東証グロース市場250指数、東証プライム市場の売買代金・騰落数は、16時時点で当日終値を確認できた公開情報が限られるため、未確認の数値は記載していません。

目次

日経平均は一時2884円安、引けにかけて下げ幅を縮小

日経平均は391円27銭安の6万4539円92銭で始まり、その後に下げが加速しました。前引けは6万2046円46銭と、前日比2884円73銭安。後場は安値圏でもみ合ったものの、終値は前引けから約318円戻しています。

終値ベースの主要指数は次の通りです。

  • 日経平均株価:6万2364円92銭(3.95%安)
  • TOPIX:3963.59(2.52%安)
  • 前営業日の日経平均:6万4931円19銭
  • 前営業日のTOPIX:4066.07

日経平均の下落率がTOPIXを1.43ポイント上回りました。値がさの半導体株が日経平均を強く押し下げたためで、全面的な景気悪化だけで説明できる下落ではありません。

一方、ETF・ETNの合計売買代金は4830億円と前日比39.0%増加しました。日経平均連動型ETFの商いが膨らんでおり、急落局面で短期資金の売買が活発になったことが分かります。

半導体株を売らせた3つの材料

この日の急落は、一つの国内材料で起きたものではありません。米国、中国、韓国を結ぶ半導体関連の懸念が重なり、日本株へ波及しました。

中国製DUV装置への警戒

市場が直接の引き金として意識したのは、中国の政府系企業が国産の液浸型DUV露光装置の製造を始めたとの報道です。

DUV露光装置は半導体の回路形成に使われます。中国企業の技術力と供給能力が上がれば、既存の半導体製造装置メーカーやメモリー企業の競争環境が厳しくなるとの連想が働きました。

ただし、報道だけで中国勢が先端分野の競争力を直ちに逆転したと判断することはできません。この日は、将来の競争激化という不確実性に対し、市場が急速にリスクを落とした局面と見るのが妥当です。

米半導体株安を東京市場が引き継ぐ

前日の米国市場では、フィラデルフィア半導体株指数が2.23%下落しました。エヌビディアなど主要半導体株も売られ、ナスダック総合指数は4日続落しています。

東京市場では、ディスコ、キオクシアホールディングス、SUMCO、東京エレクトロン、アドバンテストなどに売りが集中しました。いずれも半導体の設備投資やメモリー市況、AI投資の持続性に敏感な銘柄です。このため、個別株の下落が指数の大幅安へ直結しました。

韓国KOSPI急落がアジアの警戒を増幅

韓国市場では、サムスン電子とSKハイニックスを中心に売りが膨らみ、KOSPIが11%安の6012.68まで急落しました。取引が一時停止される場面もあり、日本や台湾の半導体株にも売りが広がりました。

韓国市場の下落は、日本株にとって単なる海外指数安ではありません。サムスン電子やSKハイニックスは世界のメモリー需給を左右するため、その株価急落は半導体サイクル全体への警戒として受け止められます。

ここがポイント: 7月28日の下落は、日本企業固有の業績悪化よりも、中国勢の台頭を巡る懸念と米韓半導体株安が連鎖した「半導体ショック」の色が濃い相場でした。

為替と原油は株安を止められず

外部環境には、日本株を支え得る材料もありました。

ドル円は東京午後に1ドル=163円70銭台で推移しました。輸出企業には円安が追い風になりやすい水準ですが、この日は半導体関連の競争懸念が強く、為替の支援効果は限られました。

NY原油先物は1バレル=82ドル台で推移。米国とイランの緊張緩和期待により、前日までの原油高には一服感が出ています。原油安は航空、陸運、化学など燃料・原材料を使う業種にプラスですが、半導体株からの売りを相殺するほどではありませんでした。

外部環境を整理すると、強弱は次のように分かれます。

  • 強気材料:円安、原油高の一服、日経平均の前引けからの戻り
  • 弱気材料:米半導体株安、韓国株急落、中国勢との競争激化懸念
  • 判断待ち:米FOMC、国内外の半導体企業決算、AI投資の持続性

大引け後の決算は次回の選別材料に

大引け後には複数の企業が4〜6月期決算を発表しました。カプコンの第1四半期経常利益は市場予想を上回った一方、SCREENホールディングスの第1四半期経常利益は市場予想を下回りました。

このうちSCREENホールディングスの決算は、半導体製造装置株への警戒が強まった直後だけに注目されます。ただし、一社の四半期決算だけで設備投資サイクル全体を判断するのは早計です。受注、会社計画、地域別売上などが次回の取引で吟味されます。

7月29日にはソシオネクストの決算発表も予定されています。半導体株が急落した翌日だけに、実績そのものに加え、需要見通しや顧客の投資姿勢が市場心理を左右しそうです。

7月29日は「自律反発」より売りの広がりを確認

大幅安の翌日は、自律反発狙いの買いが入りやすくなります。ただし、値下がりしたという理由だけで半導体株が持続的に戻るとは限りません。

強気シナリオ

次の条件がそろえば、日経平均は急落後の買い戻しを試す可能性があります。

  • 韓国KOSPIと半導体株が下げ止まる
  • 米半導体株先物が落ち着く
  • ドル円が急激な円高へ振れない
  • 国内半導体企業の決算・見通しが需要の底堅さを示す

終値がこの日の前引けを上回った点も、小さな支えです。6万2000円近辺で押し目買いが入るかが最初の確認点になります。

弱気シナリオ

反対に、次の動きが出れば下値警戒が続きます。

  • 半導体製造装置、メモリー、電子部品へ売りが再拡大する
  • 韓国株が続落し、アジア市場全体へリスク回避が広がる
  • 6万2000円を明確に割り込み、戻りも鈍い
  • 内需、金融、高配当株まで売られ、TOPIXの下落率が日経平均へ近づく

特に見るべきなのは、半導体株だけの調整で収まるか、業種をまたぐ全面安へ変わるかです。TOPIXが相対的な底堅さを維持できれば、指数の急落ほど地合いは悪化していないと判断できます。

米FOMCは東京市場の翌日以降にも影響

米連邦公開市場委員会(FOMC)は7月28〜29日に開催されます。政策発表は東京市場の7月29日大引け後となるため、当日の日本株は結果を確認できないまま取引を終える時間関係です。

そのため、7月29日の東京市場では次の動きが起こりやすくなります。

  • 大幅安後の買い戻しとイベント前の持ち高調整が交錯する
  • 為替や米株先物の小さな変化に指数が反応する
  • 半導体株では決算と海外株の値動きが優先される

次回立会日で確認したい順番は、韓国半導体株、日経平均の6万2000円、TOPIXの相対強度、ドル円、国内企業決算です。FOMCの結果は、その後の7月30日東京市場で本格的に織り込まれることになります。

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