日経平均は930円安、TOPIX型には買い 7月29日の日本株は「指数分裂」が鮮明に
7月29日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比930円73銭安の6万1434円19銭で取引を終えました。一方、TOPIX連動型ETFは上昇。半導体・AI関連株への売りが日経平均を押し下げる一方、内需・高配当株などには資金が向かう二極化相場でした。
日経平均は一時6万0448円90銭まで下落しましたが、安値から約985円戻して大引けを迎えています。次回7月30日は、日経平均の6万円台維持に加え、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と日銀金融政策決定会合初日の反応が焦点です。
- 日経平均:6万1434円19銭、前日比930円73銭安
- TOPIX連動型ETF:前日比0.48%高で、日経平均と逆行
- 東証グロース250連動型ETF:前日比1.03%安
- 次回の焦点:FOMC後の米金利・為替と、日銀会合を前にした持ち高調整
※市場データは2026年7月29日16時ごろまでに確認できた情報を基にしています。指数連動型ETFは各市場の方向を補足する参考値です。
日経平均は続落、安値からは切り返す
値がさの半導体・AI関連株への売りが続き、日経平均は前日の2566円安に続いて下落しました。ただし、午後につけた安値からは切り返しています。
主要指標の動き
- 日経平均株価:6万1434円19銭(前日比930円73銭安、1.49%安)
- 始値:6万2734円68銭
- 高値:6万3138円04銭
- 安値:6万0448円90銭
- TOPIXの方向を映す連動型ETF:前日比0.48%高
- 東証グロース市場250指数の連動型ETF:前日比1.03%安
日経平均は高値から安値まで約2689円動きました。値幅の大きさは、前日の急落後も短期資金の売買が交錯していることを示します。
一方、TOPIX型の上場投信が上昇した点は重要です。大型株全体が一様に売られたのではなく、日経平均への寄与度が大きい銘柄群から、別の業種へ資金が移ったと読めます。
なお、東証プライム市場の確定売買代金と値上がり・値下がり銘柄数は、16時時点で参照した情報に最終集計が反映されていなかったため掲載していません。方向感は指数と各連動型ETFで確認しています。
半導体安の裏で高配当・内需に資金
この日の核心は、日経平均の下落幅だけでは市場全体を説明できないことです。
半導体関連は売りが継続
日経半導体株指数に連動するETFは7%を超えて下落しました。日経平均は値がさの半導体関連株の影響を受けやすいため、この下げが指数を強く押し下げました。
東証グロース250連動型ETFも下落しています。成長期待を先に織り込んだ銘柄や、金利・投資家心理の変化に敏感な銘柄には、押し目買いよりリスク圧縮の売りが優勢でした。
高配当株とREITは逆行高
その一方で、売り一色ではありません。
- 日経高配当株50連動型ETF:2%を超える上昇
- 東証REIT指数連動型ETF:1%を超える上昇
- TOPIX連動型ETF:0.48%高
- 東証銀行業連動型ETF:小幅安
成長株から配当・内需・不動産関連へ資金を移す動きが確認できます。TOPIX型が上昇したことで、市場の地合いは「全面安」ではなく「主役交代」に近い一日となりました。
為替と中央銀行イベントが次の方向を決める
国内株の取引終了後も、為替と海外市場は動きます。特に今回は、日米の金融政策イベントが連続します。
ドル円は163円台半ば
7月29日夕方のドル円は1ドル=163円台半ばで推移していました。始値の163円79銭台からはやや円高方向です。
円高がさらに進めば、輸出企業の採算期待には逆風となります。一方、円安が再び強まれば輸入コストや国内金利への警戒が残るため、単純に日本株全体の追い風とは言い切れません。
FOMCは日本時間30日未明
米連邦準備制度理事会(FRB)は7月28~29日にFOMCを開催します。政策発表は日本時間30日午前3時、記者会見は同3時30分の予定です。
市場では政策金利の据え置きが予想されていますが、重要なのは声明と会見です。
- インフレへの警戒をどの程度残すか
- 今後の利下げに含みを持たせるか
- 米長期金利とドル円がどちらへ動くか
- 半導体・AI関連株への売りが米国市場でも続くか
政策金利そのものより、これらの反応が7月30日の寄り付きに影響します。
日銀会合は30日から
日本銀行は7月30~31日に金融政策決定会合を開きます。結果と展望レポートの基本的見解は31日、植田総裁の記者会見は同日15時30分からの予定です。
30日は会合初日で結果発表前ですが、為替や国債市場では思惑が先行しやすくなります。銀行、不動産、REIT、高配当株など、金利変化の影響を受けやすい業種の値動きには注意が必要です。
大引け後の材料は「市場全体への波及」を確認
決算発表が本格化する時期は、個別企業の数字が指数や業種全体へ波及することがあります。
とりわけ確認したいのは、次の3点です。
- 半導体関連企業の受注・設備投資見通しが、同業他社にも売りを広げるか
- 円安による増益効果より、原材料費や人件費の上昇が意識されるか
- 上方修正や増配を受け、高配当・内需株への資金移動が続くか
単独企業の決算を売買推奨として見るのではなく、日経平均の値がさ株、TOPIX型の大型株、グロース株のどこへ影響が広がるかを確認する局面です。
7月30日の注目シナリオ
次回立会日は、FOMC後の海外市場を受けて始まります。前日の値幅が大きかったため、寄り付き直後は先物主導で振れやすいでしょう。
強気シナリオ
米金利が低下し、米半導体株が反発する場合は、日経平均にも買い戻しが入りやすくなります。7月29日の安値6万0448円付近を割らず、6万2000円台を回復できるかが最初の確認点です。
TOPIX型の底堅さが続けば、指数全体の安定にもつながります。
弱気シナリオ
FRBがインフレ警戒を強く示し、米金利上昇とハイテク株安が進む場合は、日経平均が再び6万円台前半を試す可能性があります。
7月29日安値を割ると、心理的な節目である6万円が意識されます。グロース株にも売りが広がり、TOPIX型まで下落へ転じるかが地合い悪化の判定材料です。
次回立会日で見る順番
- 午前3時:FOMC声明と政策金利
- 午前3時30分:FRB議長会見
- 寄り付き前:ドル円、米長期金利、米半導体株、日経平均先物
- 寄り付き後:日経平均とTOPIXの方向がそろうか
- 日中:半導体株から高配当・内需株への資金移動が続くか
- 引けにかけて:日銀会合2日目を前に持ち高調整が強まるか
7月30日は日経平均の反発幅だけで判断せず、TOPIXとの指数差が縮まるかを見ることが肝心です。半導体株が戻ってもTOPIX型が失速するなら、単なる短期の買い戻しにとどまる可能性があります。逆に、両指数がそろって上昇すれば、前日までの急落が一巡したとの見方が強まりやすくなります。
