原油高が日本株の重荷に、半導体安と銀行高が交錯した7月13日
13日の東京市場は、中東情勢を受けた原油高が企業コストへの警戒を強め、日経平均を押し下げる展開となった。午前終値時点で日経平均は前週末比770円87銭安の6万7786円86銭、TOPIXは0.2%安の4027.82だった。
一方で、銀行株は金利上昇を意識した買いで底堅く、全面安ではなかった。次の立会日(7月14日)は、原油価格が落ち着くか、半導体株への売りが続くかが、指数の戻りを左右しそうだ。
- 日経平均は午前終値で6万7786円86銭、前週末比770円87銭安
- 半導体関連が指数を押し下げ、韓国の半導体株安も重荷
- 銀行株は上昇し、TOPIXの下落を抑える要因になった
- 原油、ドル円、米株先物の反応を14日の寄り付き前に確認したい
※本稿の指数水準・騰落状況は、7月13日午前の市場報道で確認できた時点のものです。東証の大引け確定値、売買代金、騰落数は取引所公表値をあわせて確認してください。
直近の値動き:日経平均は半導体株安で下押し
市場の重しになったのは半導体関連だった。報道によると、アドバンテストと東京エレクトロンは下落し、キオクシアホールディングスは大幅安となった。
背景には、中東での緊張再燃を受けたエネルギー供給不安がある。原油高は、輸送費や原材料費を通じて企業収益を圧迫しうる。決算発表シーズン入りの局面では、その影響をどこまで企業が吸収できるかという見方が株価に反映されやすい。
午前の東証プライム市場では、上昇銘柄が47%、下落銘柄が49%、横ばいが3%と報じられた。日経平均の下落幅に比べて銘柄の広がりが極端に悪化したわけではなく、値がさの半導体関連が指数に与える影響の大きさが表れた一日だった。
セクター動向:半導体安に対し、銀行株が下支え
セクター間の差が鮮明だった。
半導体関連には海外株安の波及
韓国市場でメモリー半導体株が売られたことも、日本の関連銘柄の心理を冷やした。AI関連への期待が大きい銘柄ほど、海外市場の利益確定売りや需給悪化に反応しやすい局面にある。
個別企業の値動きを売買判断に直結させる必要はないが、市場全体を見るうえでは、半導体関連が日経平均の方向を左右しやすい状態が続いている点を押さえておきたい。
銀行株は相対的に堅調
三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループは上昇したと報じられた。長期金利の上昇局面では、貸出・運用の利ざや改善期待が銀行株を支えることがある。
ここがポイント: 日経平均が下げても銀行株が買われたことは、相場全体が同じ理由で売られたのではなく、原油高・金利上昇・半導体需給という複数の材料をセクターごとに織り込んだことを示している。
外部環境:原油高がインフレと金利の懸念を再燃させる
海外市場では、米国とイランを巡る軍事的緊張の高まりを受け、原油価格が上昇した。AP通信によると、13日のアジア時間にブレント原油は4.7%高、WTIは4.8%高となった。
日本はエネルギー輸入の影響を受けやすい。原油高が長引けば、企業のコスト増だけでなく、物価や金融政策への見方にも影響する。ドル円は13日午前の市場データで1ドル=161円台後半だったが、円安は輸出企業の採算には追い風となる一方、輸入コストの上昇を増幅する側面もある。
次の立会日までに確認したい外部要因は次の3点だ。
- 原油先物が上昇を続けるのか、それとも供給不安の後退で反落するのか
- 米国株先物、とくにナスダック先物が半導体株の不安を引き継ぐのか
- ドル円が161円台後半からどちらに振れるのか
7月14日に向けた見方:原油と半導体の二つを分けて追う
14日の東京市場では、日経平均の下げ止まりを確認するには、原油価格と半導体関連株を切り分けて見る必要がある。
強含みとなる条件
原油価格の上昇が一服し、米国株先物が落ち着けば、前日に売られた半導体関連への買い戻しが入りやすい。銀行株の底堅さが続けば、TOPIXは日経平均より安定しやすいだろう。
弱含みとなる条件
一方、ホルムズ海峡を巡る懸念などから原油高が続き、米長期金利の上昇とハイテク株安が重なる場合は、半導体関連を中心にもう一段のリスク回避が広がる可能性がある。円安が進んでも、エネルギーコストへの警戒が強ければ、相場全体の支えにはなりにくい。
大引け後の決算・適時開示では、原材料費や輸送費への言及、通期見通しの維持・修正を確認したい。翌朝は日経平均だけでなく、TOPIX、東証グロース市場250指数、東証プライムの売買代金と騰落数を並べ、下落が大型株に限られたのか、成長株まで広がったのかを見極める局面になる。
