6月2日の日本株朝展望:日経平均先物は高値圏、焦点は上昇の広がり
6月2日の日本株は、日経平均が高値圏を維持できるかだけでなく、TOPIXやグロース株に買いが広がるかが最初の焦点になる。前日6月1日は日経平均が大幅続伸した一方、TOPIXと東証グロース市場250指数は下落し、指数だけを見ると強いが、地合いには濃淡が残った。
寄り付き前の材料は、米国株高とCME日経平均先物の上振れが支えになる。一方で、ドル円は159円台後半、日米金利は高め、原油も90ドル近辺で推移しており、輸入コストや金利感応株には重さが出やすい。
- 前日の日経平均は66,934.33円、前日比604.83円高
- TOPIXは3,940.70、東証グロース市場250指数は783.60でともに下落
- CME225円建ては6月2日朝時点で67,300円、大阪日中比220円高
- 米国株はダウ、S&P500、ナスダックがそろって上昇
前営業日の日本市場:日経平均は強いが、全面高ではない
6月1日の東京市場は、日経平均だけを見れば強い一日だった。トレーダーズ・ウェブの主要指数データでは、日経平均は66,934.33円、前日比604.83円高、騰落率は0.91%だった。
ただし、同じ日のTOPIXは3,940.70で16.47ポイント安、東証グロース市場250指数は783.60で34.77ポイント安。日経平均採用の一部大型株が指数を押し上げる一方、より広い銘柄群には売りが残った。
OANDAの市況では、AI関連の一角が強く買われた一方、物色には濃淡があり、TOPIXとグロース250指数は弱かったと整理されている。ここから分かるのは、前日の上昇が「市場全体の一斉買い」ではなく、指数寄与度の大きい銘柄に資金が集中した上昇だったという点だ。
確認しておきたい前日データは次の通り。
| 指標 | 6月1日終値 | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 日経平均 | 66,934.33円 | +604.83円 | +0.91% |
| TOPIX | 3,940.70 | -16.47 | -0.42% |
| 東証グロース市場250指数 | 783.60 | -34.77 | -4.25% |
日経平均が高値を更新しても、値下がり銘柄が多い相場では、追随買いが長続きするかを慎重に見る必要がある。6月2日は、日経平均の上値だけでなく、TOPIX、グロース250、小型株指数が前日から持ち直すかが地合い判断の軸になる。
前夜の海外市場:米ハイテク株高は追い風
米国市場は日本株にとって支援材料になりやすい形で終えた。Investing.comによると、6月1日の米国株はダウ平均が0.09%高、S&P500が0.26%高、ナスダック総合が0.42%高だった。テクノロジー、エネルギー、素材関連の上昇が相場を支えた。
日本株への影響は分かりやすい。米ハイテク株が強い日は、東京市場でも半導体、電子部品、AI関連、データセンター関連に朝方の買いが入りやすい。前日に日本でもAI関連が物色されたため、6月2日はその流れが続くか、利益確定に押されるかが早い時間帯の焦点になる。
一方で、米国株高がそのまま日本株全体の買いにつながるとは限らない。米長期金利が高い水準にあるため、PERの高いグロース株には重しが残る。米ハイテク株高を好感して買われる銘柄と、金利上昇を嫌気される銘柄が分かれる展開を想定しておきたい。
寄り付き前の外部環境:先物は強め、為替と金利は注意材料
6月2日朝の海外先物市況では、トレーダーズ・ウェブがCME225円建てを67,300円、大阪日中比220円高と伝えている。前日終値より高い水準で始まりやすい環境だ。
ただ、外部環境は一方向に強いわけではない。
為替
Investing.comのマーケットデータでは、ドル円は159円台後半で推移している。円安は輸出関連には追い風になりやすいが、原材料やエネルギーを海外から調達する企業にはコスト増の連想が出る。
特に足元では、円安が「業績押し上げ」だけでなく「物価高、日銀政策、金利上昇」の材料としても見られやすい。自動車や機械など輸出株の反応と、内需株、食品、電力・ガス、空運などコストに敏感な業種の反応は分けて見たい。
金利
みんかぶFXのNY債券オープン記事では、日本時間6月1日21時36分時点の米10年債利回りが4.449%、日本10年債利回りが2.674%と示されている。米国債については、Greystoneも10年債利回りが4.50%近辺にあると説明している。
金利が高い局面では、銀行や保険には一定の支えが出やすい一方、不動産、REIT、グロース株には逆風になりやすい。前日に東証REIT指数やグロース250が弱かった流れが続くかは、寄り後の重要な確認点になる。
原油
WTI原油は90ドル台前半から90ドル近辺で推移している。原油高はエネルギー関連には材料になりやすいが、日本市場全体では輸入コスト上昇や家計負担への警戒につながる。中東情勢や供給不安に関する報道が出ると、為替、金利、資源株が同時に動く可能性がある。
今日の注目イベント:朝は国内、夜は米指標
6月2日は、寄り付き後の需給だけでなく、経済指標と要人発言にも注意したい日だ。Investing.comの経済カレンダーでは、日本の5月マネタリーベースが予定されている。米国では、前日にISM製造業景況指数が54.0と市場予想を上回った後だけに、今後の米指標が金利見通しにどう効くかが意識される。
当日中に見る材料を時間帯で分けると、次のようになる。
- 寄り付き前:CME日経平均先物、ドル円、米株主要3指数、米長期金利
- 前場:日経平均が67,000円台を維持できるか、TOPIXが反発するか
- 後場:前場の上昇銘柄に利益確定が出るか、グロース250が下げ止まるか
- 夜間:米経済指標、FRB関係者発言、原油と米金利の反応
ここがポイント: 6月2日の日本株は「日経平均が上がるか」だけでなく、「前日に弱かったTOPIXとグロース市場に買い戻しが入るか」で地合いを判断したい。
強気材料と弱気材料:高値追いには条件がある
朝方の見通しは、先物高と米国株高を受けてやや強めに傾きやすい。ただし、前日の日本市場は指数主導で、広がりを欠いていた。したがって、高値追いが続くには条件がある。
強気材料
- 米国株が主要3指数そろって上昇した
- CME225円建てが大阪日中比で上振れしている
- ドル円の円安水準が輸出関連の支援材料になりやすい
- AI、半導体、ソフトウエア関連への資金流入が続いている
この流れが続けば、寄り付き直後は日経平均の67,000円台回復を試す展開が想定される。大型ハイテク株が買われ、先物主導で指数が上がるパターンだ。
弱気材料
- 前日はTOPIX、グロース250が下落し、上昇の広がりを欠いた
- 米10年債利回りが4.4%台から4.5%近辺と高い
- 日本10年債利回りも高水準で、REITやグロース株に重し
- 原油高と円安が輸入コスト上昇の連想を強める
特に注意したいのは、寄り付きで高く始まった後に、前日買われた大型株へ利益確定が出る展開だ。TOPIXがついてこないまま日経平均だけが上がる場合、相場の中身は強くない。
寄り付き、前場、後場で見るべきポイント
6月2日は、時間帯ごとに確認する材料を分けると相場が見やすい。
寄り付き
まず見るべきは、日経平均が67,000円台を回復して始まるか、そして寄り後にその水準を維持できるか。CME225が67,300円を示しているため、買い先行の可能性はある。
ただし、寄り付き直後の上昇が先物主導だけなら、現物株の広がりは限定的になりやすい。値上がり銘柄数、TOPIX、グロース250を同時に確認したい。
前場
前場は、AI・半導体関連の強さが続くかが焦点になる。前日に強かったテーマが続伸すれば、日経平均は高値圏を保ちやすい。
一方、銀行・保険など金利上昇を受けやすいセクターが買われるか、REITや不動産が下げ止まるかも重要だ。ここで物色が広がれば、前日の「指数だけ強い」印象は薄れる。
後場
後場は、利益確定売りの吸収力を確認する時間帯になる。前日の日経平均は大きく上げており、短期筋の売りが出やすい水準だ。
後場にかけてTOPIXが切り返し、グロース250の下げが止まるなら、相場の土台はやや改善したと見られる。逆に日経平均だけが高く、TOPIXやグロースが沈むなら、翌日以降も銘柄選別の強い相場が続きやすい。
今日の実務的な見方
6月2日の朝は、米株高と先物高を素直に好感しやすい。ただし、前日の東京市場では日経平均と広い市場の温度差がはっきり出た。したがって、今日の判断軸は「上がるか下がるか」よりも、上昇がどこまで広がるかに置きたい。
次の3点を確認すると、地合いの変化をつかみやすい。
- 日経平均が67,000円台を維持できるか
- TOPIXと東証グロース市場250指数が前日安から反発できるか
- 米金利高、円安、原油高を受けてセクター間の明暗がどう出るか
買い先行で始まっても、TOPIXが弱いままなら指数主導の色は残る。反対に、前日に売られたグロース株や内需株まで買い戻されるなら、6月相場入り後の地合いは一段と見えやすくなる。
