MENU

円高警戒を米株高が支えるか 8月4日の日本株は為替と原油が焦点

東京の朝景を背景に株価・為替・原油の動きを表した市場イメージ。

円高警戒を米株高が支えるか 8月4日の日本株は為替と原油が焦点

8月4日の日本株は、前夜の米国株高が買い材料になる一方、円高が輸出株の上値を抑える構図になりそうです。原油安と米長期金利の低下は追い風ですが、寄り付き直後は米株高だけで相場全体の強さを判断しないほうがよいでしょう。

まず確認したいポイントは次の4つです。

  • 米国株は3指数がそろって上昇し、ダウ平均は最高値を更新
  • ブレント原油は4.7%下落し、インフレ懸念がいったん後退
  • 米10年債利回りは4.68%へ低下
  • 日本株では円相場と、日経平均だけでなくTOPIXやグロース株への買いの広がりが焦点

※市場データは原則として2026年8月4日午前8時(日本時間)までに確認できた情報に基づきます。

目次

前営業日の日本株は円高を警戒

8月3日の東京市場では、日経平均株価が前営業日比0.9%安となりました。米国と日本が円相場を支えるため協調して動いたことが確認され、円高による輸出企業の採算悪化が意識されました。

円高は輸入物価を抑え、原材料を海外から調達する企業や国内消費にはプラスに働きます。一方、自動車や機械など海外売上高の大きい企業には、円換算した利益を押し下げる要因です。8月3日は、この後者への警戒が指数の重荷になりました。

日経平均、TOPIX、東証グロース市場250指数の確定値や東証プライム市場の売買代金、騰落銘柄数は、日経平均プロフィルJPXの株価指数情報で確認できます。8月4日は日経平均の反発幅だけでなく、TOPIXやグロース市場250指数も上昇できるかが地合いを測る手掛かりになります。

米国株は原油安を好感、3指数が大幅上昇

前夜の米国市場では、原油価格の下落を受けてインフレ懸念が和らぎ、主要3指数がそろって上昇しました。

  • S&P500:7,600.50(前日比1.5%高)
  • ダウ工業株30種平均:53,178.41(同1.3%高)
  • ナスダック総合指数:25,913.90(同2.1%高)

ダウ平均は最高値を更新し、S&P500も過去最高値まで0.1%に迫りました。ナスダックの上昇率が最も大きかったため、日本でも半導体やAI関連を含む値がさ株には買いが入りやすい外部環境です。

ただし、米国の半導体株は持続的なAI投資への期待と割高感の間で値動きが荒くなっています。東京市場でも、関連株が高く始まった後に利益確定売りへ傾く可能性には注意が必要です。

寄り付き前の外部環境

最大の改善材料は原油です。ブレント原油は、米国がイランへの新たな攻撃を見送ったことを受けて4.7%安の1バレル83.77ドルとなりました。米国産WTI原油も週末の時間外取引で5%下落し、80.79ドルを付けています。

原油安が続けば、燃料費の負担が大きい空運や陸運、原材料コストに敏感な内需企業には追い風です。反対に、鉱業や石油関連では原油価格の下落が売上高・利益への懸念につながります。

米10年債利回りは、前週末の4.75%から4.68%へ低下しました。金利低下は高い将来成長を株価に織り込むグロース株にプラスですが、銀行など金利上昇の恩恵を受ける業種には勢いを弱める材料です。

先物と為替は取引開始後に再確認

大阪取引所の日経225先物の日中取引は午前8時45分に始まります。午前8時時点では、前夜の米株高を受けた買い圧力と円高警戒のどちらが優勢か、日中限月の値動きはまだ確定していません。

寄り付き前には次の順序で確認すると、現物市場の初動を読みやすくなります。

  1. 午前8時45分以降の日経225先物
  2. ドル円が前夜から円高・円安のどちらへ動いたか
  3. 米10年債利回りと原油が反転していないか
  4. 寄り付き前の業種別気配

ここがポイント: 米株高だけなら日経平均には追い風です。ただし、円高が進めば輸出株がその効果を相殺します。8月4日は「米株に追随できるか」よりも、「円高をこなしながら買いが内需やグロース株へ広がるか」を見たい日です。

当日の注目イベント

日本時間の夜には米国の経済指標が続きます。東京市場の取引時間外ですが、後場では指標発表前の持ち高調整が出る可能性があります。

  • 午後9時30分:米国6月貿易収支
  • 午後11時:米国6月JOLTS求人件数
  • 午後11時:米国6月製造業受注

特にJOLTS求人件数は、米国の労働需給と金融政策の見通しに影響します。強すぎる結果なら米金利上昇とドル高、弱い結果なら金利低下と景気懸念という両面があるため、単純に良し悪しを決めにくい指標です。

国内では決算発表が続きます。指数寄与度の高い企業や大型輸出企業の決算が大引け後に予定されている場合、後場に様子見が強まる可能性があります。発表予定はJPXの決算発表予定日一覧で確認できます。

強気材料と弱気材料

強気材料

  • 米国株の主要3指数がそろって上昇
  • 原油安によるインフレ懸念と企業コストの緩和
  • 米長期金利の低下によるグロース株の相対的な追い風
  • 米国製造業の成長加速を示す経済指標

弱気材料

  • 円高が輸出企業の利益見通しを圧迫する可能性
  • 米国株が最高値圏にあり、利益確定売りが出やすいこと
  • 半導体・AI関連株の値動きが不安定なこと
  • 中東情勢が再び緊迫すれば、原油安が短期間で反転する可能性

8月4日の想定シナリオ

基本シナリオは、米株高を受けて買いが先行しやすいものの、円相場をにらんで上値を試す展開です。

円高が一服する場合

日経平均先物が上昇し、ドル円も円高方向への動きを止めれば、半導体や輸出株を中心に反発しやすくなります。TOPIXも上昇し、プライム市場の値上がり銘柄数が増えるなら、単なる値がさ株主導ではなく市場全体の戻りと判断できます。

円高がさらに進む場合

輸出株が弱く、日経平均は米国株高に追随しにくくなります。その場合でも、原油安の恩恵を受ける空運・陸運や、為替の影響が比較的小さい内需株へ資金が移るかが注目点です。

原油が反発する場合

中東情勢に関する新たな報道で原油が急反発すれば、前夜の米株高を支えた前提が崩れます。運輸や消費関連への買いが続くか、鉱業・石油関連へ資金が戻るかを確認したいところです。

寄り付き・前場・後場で見るポイント

寄り付き

午前9時直後は、日経平均先物とドル円の方向を確認します。米株高を受けて高く始まっても、円高が続いて輸出株が寄り天になるなら、指数の上昇は長続きしにくくなります。

前場

午前10時ごろまでに、買いの広がりを見ます。

  • TOPIXが日経平均と同じ方向へ動いているか
  • 東証グロース市場250指数が米金利低下を好感しているか
  • 値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回っているか
  • 原油安の恩恵を受ける業種が実際に買われているか

後場

後場は決算発表への思惑と、夜の米経済指標を控えた持ち高調整が焦点です。前場高値を更新できるか、売買代金を伴わず失速していないかを確認します。

最も重要なのは、円高への警戒が残るなかでもTOPIXとグロース株に買いが広がるかどうかです。 日経平均だけが上昇するなら値がさ株主導、複数指数がそろって上昇するなら地合い改善と、分けて見る必要があります。

参照リンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次