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ROEから見るオススメ日本株10選

ROEから見るオススメ日本株10選

総合評価: ★★★★☆
高ROE銘柄を見るなら、単にROEの高さだけでなく「そのROEが続きそうか」「株価がすでに織り込みすぎていないか」を同時に見るのが核心です。今回の10銘柄では、リログループ、ANYCOLOR、ZOZO、サンリオ、JAC Recruitment、ジェイリースを比較的バランスの良い候補として見ます。

投資判断は自己責任であり、本記事の内容は将来の成果を保証するものではありません。株価、PER、PBR、配当利回り、ROEなどの数値は、主に2026年4月10日終値ベースのYahoo!ファイナンス掲載データを確認し、2026年4月12日時点で整理しました。

  • 高ROEだけで選ぶと、特別利益や一時的な利益率上昇をつかむリスクがある
  • 今回はROE30%台後半以上を中心に、成長性、配当、値動き、決算予定を合わせて確認した
  • 短期は決算日と直近高値、中期は利益成長、長期はROEの再現性が重要になる
  • 購入ラインと売却ラインは売買指示ではなく、監視レンジとして使いたい
目次

ROEで見るときの注意点

ROEは自己資本を使ってどれだけ利益を出したかを見る指標です。数字が高いほど効率よく稼いでいるように見えますが、それだけで優良株とは限りません。

たとえば、自己資本が薄い会社はROEが高く出やすく、特別利益が入った年も数字が跳ねます。逆に、ROEが少し低くても、売上と営業利益が安定して伸び、自己資本比率が厚い会社は長く持ちやすい場合があります。

今回重視したのは、次の4点です。

  • ROEが高く、PERやPBRが極端に割高すぎないか
  • 直近決算で売上や営業利益が伸びているか
  • 年初来高値・安値に対して現在株価がどの位置にあるか
  • 決算発表や月次、配当、信用需給など短期材料があるか

ここがポイント: 高ROE株は「効率よく稼ぐ会社」を探す入口になる一方で、PBRが高い銘柄ほど決算失速時の下落も大きくなりやすい。ROE、PER、PBR、株価位置をセットで見るのが現実的です。

ROE注目10銘柄の比較一覧

まずは全体像です。オススメ度は、ROEの高さだけでなく、業績の継続性、バリュエーション、配当、直近株価の位置を合わせた目安です。

銘柄株価ROEPERPBR配当利回りオススメ度向くスタイル
リログループ(8876)1,945円81.10%13.94倍3.76倍2.52%★★★★☆中期・長期
ANYCOLOR(5032)3,040円55.23%13.25倍6.43倍2.47%★★★★☆中期
ZOZO(3092)1,095.5円49.43%20.31倍10.14倍3.56%★★★★☆中期・配当
サンリオ(8136)966.9円48.63%22.36倍8.51倍1.37%★★★★☆中期・長期
サイボウズ(4776)1,977円48.10%12.28倍5.13倍2.53%★★★☆☆中期
ラクス(3923)751.8円45.31%22.42倍9.75倍0.45%★★★☆☆中期・成長
JAC Recruitment(2124)865円41.54%15.93倍6.13倍4.39%★★★★☆中期・配当
ボードルア(4413)1,903円41.08%25.19倍8.52倍0.40%★★★☆☆中期・成長
ジェイリース(7187)1,326円39.63%10.38倍3.48倍3.77%★★★★☆中期・配当
アシックス(7936)4,567円39.13%29.42倍11.92倍0.83%★★★☆☆中期・長期

個別銘柄の見方

ここからは、各銘柄の強気材料と弱気材料を分けて見ます。購入ラインは押し目を待つ監視ゾーン、売却ラインは利益確定や撤退を考える目安です。

リログループ(8876): ROEの高さとPERの低さが目立つ

リログループは、2026年4月10日時点でROE81.10%、PER13.94倍、PBR3.76倍です。東証プライムのROEランキングでも上位に入り、今回の中では最もROEが高い銘柄です。

強気材料は、主力のアウトソーシング事業が堅調で、株価が年初来高値2,032円に近い位置まで戻している点です。配当利回りも2.52%あり、高ROE株としては極端に利回りが低いわけではありません。

弱気材料は、自己資本比率が22.5%と厚くないことです。第3四半期では売上収益が前年同期比4.0%増だった一方、前年同期の投資売却益の反動で親会社所有者帰属利益は減少しました。ROEの見た目だけで判断すると、利益の質を見落とします。

  • 購入ライン: 1,850〜1,950円
  • 売却・見直しライン: 2,050円超で一部利益確定、1,760円割れで見直し
  • 向く投資スタイル: 中期・長期

ANYCOLOR(5032): 高ROEと低めのPER、ただし値幅は大きい

ANYCOLORはROE55.23%、PER13.25倍、PBR6.43倍です。VTuber・ライブ配信関連の成長企業として知られますが、現在のPERは高ROE成長株としては抑えめに見えます。

強気材料は、自己資本比率75.4%と財務が厚く、配当利回りも2.47%ある点です。株価は2026年1月の年初来高値4,900円から大きく下げ、4月10日は3,040円。高値追いではなく、調整後の再評価を狙う形になります。

弱気材料は、人気コンテンツ銘柄らしく株価の振れが大きいことです。3月30日の年初来安値2,838円から4月上旬に戻したあと、4月10日には反落しており、短期では方向感が定まりにくい局面です。

  • 購入ライン: 2,850〜3,050円
  • 売却・見直しライン: 3,500円超で一部利益確定、2,750円割れで撤退検討
  • 向く投資スタイル: 中期

ZOZO(3092): 配当利回りも見られる高ROE株

ZOZOはROE49.43%、PER20.31倍、PBR10.14倍、配当利回り3.56%です。高ROE株の中では配当利回りが高く、成長と還元の両方を見たい読者に向きます。

強気材料は、自己資本比率52.6%と財務面に一定の余裕があり、配当利回りが3%台半ばにある点です。年初来安値1,066円に近い1,095.5円まで下げており、下値確認の局面にあります。

弱気材料は、PBR10倍超という評価の高さです。株価は4月7日から4月10日にかけて1,152円から1,095.5円へ下落しており、評価材料が出ても需給調整に押されやすい状態です。

  • 購入ライン: 1,070〜1,120円
  • 売却・見直しライン: 1,250円接近で利益確定、1,050円割れで見直し
  • 向く投資スタイル: 中期・配当重視

サンリオ(8136): キャラクターIPの収益力をROEが映す

サンリオはROE48.63%、PER22.36倍、PBR8.51倍です。2026年3月期第3四半期では、複数キャラクター戦略が寄与し、売上高1,431億円、営業利益623億円と大幅な増収増益でした。

強気材料は、キャラクターIPの展開力です。国内外で複数キャラクターを収益化できる会社は限られ、利益率が高い事業構造がROEに表れています。通期予想の上方修正や増配も材料です。

弱気材料は、信用買残の増加と株価の過熱感です。4月3日時点の信用買残は前週比で大きく増えており、期待が先行すると決算前後で売りが出やすくなります。

  • 購入ライン: 930〜980円
  • 売却・見直しライン: 1,150円接近で一部利益確定、900円割れで見直し
  • 向く投資スタイル: 中期・長期

サイボウズ(4776): SaaSの収益性は魅力、株価は年初来安値圏

サイボウズはROE48.10%、PER12.28倍、PBR5.13倍、配当利回り2.53%です。SaaS株としてはPERが低めに見え、月次売上の伸びが材料になりやすい銘柄です。

強気材料は、2026年2月度の月次売上高が前年同月比17%増と伝わっている点です。クラウドサービスの積み上げ型売上が伸びれば、利益率改善がROEを支えます。

弱気材料は、株価が2026年4月10日に年初来安値1,965円を更新したことです。数字が悪くなくても、SaaS株全体の地合いが悪いと売られます。

  • 購入ライン: 1,900〜2,000円
  • 売却・見直しライン: 2,300円接近で利益確定、1,850円割れで見直し
  • 向く投資スタイル: 中期

ラクス(3923): 増収増益の強さとSaaS株の値動きが同居

ラクスはROE45.31%、PER22.42倍、PBR9.75倍です。第3四半期では売上高442.97億円、営業利益125億円となり、前年同期比で大きく伸びました。

強気材料は、クラウド事業とIT人材事業がともに成長していることです。主力サービスの成長が続けば、利益の伸びが高いPBRを正当化しやすくなります。

弱気材料は、4月10日に前日比5.47%安となった値動きです。米ソフト関連株安の影響もあり、成長株の地合いが悪い日は下げが大きくなります。

  • 購入ライン: 720〜780円
  • 売却・見直しライン: 900円接近で一部利益確定、700円割れで見直し
  • 向く投資スタイル: 中期・成長重視

JAC Recruitment(2124): 高ROEと高配当を両立

JAC RecruitmentはROE41.54%、PER15.93倍、PBR6.13倍、配当利回り4.39%です。高ROE銘柄の中で配当利回りが高く、今回の10銘柄ではインカム面の見やすさが目立ちます。

強気材料は、2025年12月期に売上高460.89億円、営業利益116.83億円と過去最高を更新したことです。国内人材紹介が好調で、海外事業も回復しています。

弱気材料は、人材紹介が景気や採用意欲に左右されやすいことです。企業の中途採用が鈍れば、現在の高ROEと配当利回りへの見方も変わります。

  • 購入ライン: 830〜880円
  • 売却・見直しライン: 1,000円接近で利益確定、810円割れで見直し
  • 向く投資スタイル: 中期・配当重視

ボードルア(4413): 成長率は強いが、決算前後の値幅に注意

ボードルアはROE41.08%、PER25.19倍、PBR8.52倍です。ITインフラ需要の拡大を背景に、第3四半期は売上収益123.23億円、営業利益23.58億円と大幅な増収増益でした。

強気材料は、M&Aを含めた事業拡大と高い成長率です。4月14日に決算発表予定があり、短期では材料が出やすいタイミングです。

弱気材料は、信用倍率が高く、買い残に偏りがある点です。好決算でも市場の期待に届かなければ、利益確定売りが出やすくなります。

  • 購入ライン: 1,700〜1,900円
  • 売却・見直しライン: 2,200円接近で利益確定、1,650円割れで見直し
  • 向く投資スタイル: 中期・成長重視

ジェイリース(7187): PER10倍台前半と配当利回りが支え

ジェイリースはROE39.63%、PER10.38倍、PBR3.48倍、配当利回り3.77%です。高ROE銘柄の中ではPERが低く、配当も見やすい候補です。

強気材料は、保証関連事業とM&A効果により、第3四半期で売上高153.68億円、営業利益26.35億円と増収増益だったことです。株価は年初来安値1,195円から戻しており、下値を固められるかが焦点です。

弱気材料は、直近の業績推移で収益性の鈍化も指摘されていることです。有利子負債の増加や自己資本比率の低下が続くと、ROEの高さを素直に評価しにくくなります。

  • 購入ライン: 1,200〜1,330円
  • 売却・見直しライン: 1,500円接近で利益確定、1,150円割れで見直し
  • 向く投資スタイル: 中期・配当重視

アシックス(7936): 世界ブランドの成長力、ただし評価は高い

アシックスはROE39.13%、PER29.42倍、PBR11.92倍です。スポーツブランドとして海外成長を取り込む大型株で、今回の中では時価総額の大きさと流動性が目立ちます。

強気材料は、4月8日から4月10日にかけて株価が4,432円から4,567円へ上昇し、短期資金が入っている点です。世界的なランニング需要やブランド力が利益成長を支えます。

弱気材料は、PBRが10倍を超えており、期待値が高いことです。年初来高値4,964円に近づくほど、決算や為替、海外消費の変化に敏感になります。

  • 購入ライン: 4,200〜4,500円
  • 売却・見直しライン: 4,900円接近で一部利益確定、4,100円割れで見直し
  • 向く投資スタイル: 中期・長期

投資スタイル別の使い分け

同じ高ROE株でも、向いている持ち方は違います。短期で見る銘柄と、数四半期かけて利益成長を追う銘柄を分けた方が判断しやすくなります。

短期で見る候補

短期では、決算予定や直近高値・安値との距離を重視します。

  • ボードルア: 4月14日の決算発表予定が近く、値幅が出やすい
  • ZOZO: 4月30日の決算発表予定を前に、年初来安値近辺からの反発を確認したい
  • アシックス: 出来高を伴う上昇後のため、4,900円接近時の上値の重さを見る

中期で見る候補

中期では、営業利益の伸びとPERのバランスが大切です。

  • リログループ: PER13倍台でROEが高く、主力事業の堅調さを追いやすい
  • ANYCOLOR: 高ROE、低めのPER、厚い自己資本の組み合わせがある
  • サイボウズ、ラクス: SaaS株の地合いが戻るかが鍵
  • ジェイリース: PER10倍台前半と配当利回りが下支えになる

長期で見る候補

長期では、ROEが一過性ではなく、事業構造として続くかを見ます。

  • サンリオ: キャラクターIPの収益化が続くか
  • アシックス: 海外売上とブランド価値の伸びが続くか
  • ZOZO: 配当とEC事業の安定性を維持できるか
  • JAC Recruitment: 採用市場の波を越えて高配当を続けられるか

共通リスクと次に見るポイント

高ROE株は人気化しやすい一方で、決算の小さな失速に弱い面があります。特にPBRが高い銘柄は、利益成長が止まると株価の調整幅が大きくなります。

共通して見るべきリスクは次の通りです。

  • 決算で営業利益率が落ちる
  • 高ROEが特別利益や一時要因に支えられている
  • 信用買残が増えすぎ、需給が重くなる
  • 米国株安や金利上昇でグロース株全体が売られる
  • 円高、消費減速、採用市場悪化など外部環境が変わる

次の確認ポイントは具体的です。

  • 4月14日予定のボードルア決算で成長率が維持されるか
  • 4月30日予定のZOZO決算で配当と利益見通しに変化がないか
  • 5月中旬予定のリログループ、サンリオ、JAC Recruitment、ジェイリース、アシックス決算でROEの裏付けになる営業利益が伸びているか
  • サイボウズとラクスは、SaaS株全体の地合いと月次・受注の伸びが戻るか

ROEだけで買うのではなく、次の決算で「高ROEを支える利益」が確認できるかを見る。今回の10銘柄では、そこが次回立会日以降の最も大きな分岐点になります。

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